指導者が語る合格指南

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枚方校責任者 村上 明 中学に行ってからも伸びる子を育てたい!

算数を軸に中学受験指導にあたり12年。
昨年春より校責任者のバトンを受け継ぐ。
就任2年目、枚方校の活性化にも熱が入る。

夏に向けて「教育フォーラム」や「理科実験教室」を開催

校責2年目を迎え、夏期講習への手応えはいかがですか?

おかげ様で、順調です(笑)。今回は、以前テスト行事などにご参加いただいた方々へ、本部製の夏期講習ご案内パンフに加えて、枚方校で作った夏イベントのご案内もお届けしました。
保護者の方向けには、洛南中と大阪桐蔭中の先生方をお招きしての「私立中学説明会」、また「教育フォーラム」として小3・4の受験算数学習法、同じく受験国語学習法、小1・2の受験算国学習法を、小学生向けには「理科実験教室」(テーマ:浮力)を企画しました。理科実験は毎回人気がありますが、「浮力」のテーマは今年の同志社中入試問題をもとに考案しました。
フォーラムはご参加の皆さまからご好評をいただいています。今回は、目先の成績にとらわれず、本当の意味の学力、中学に入ってからも伸びる力を育むことの大切さを、そしてそのためには低学年からの正しい学習習慣づけが欠かせないことを趣旨にお話ししました。
いま、答えが出ないとすぐにあきらめてしまう小学生が増えています。これはそれまでに正しい学習姿勢を作れていないせいです。テスト得点のためだけの勉強では本当の学力は育ちません。すぐに答えが出なくてもあきらめない、ねばり強く考える。これを低学年のうちにこそ習慣づけておかなければなりません。じっくりと考える力、それは難関中学入試のみならず、大学入試でも求められている力なのです。こういった能開センターの考え方にご賛同いただき、夏期講習へご参加をお申し出いただいております。
フォーラムは準備が大変なのですが、国語科の木本先生、小椋先生にも演者になってもらっています。私たち自身にとっては、またとない研鑽の機会だからです。スタッフみんなで校イベントを実施することで、夏に向けて枚方校を活気づけることにもつながっています。

本人と保護者が満足できる受験だったどうかが最終評価

改めて今春の入試を振り返ってもらいたいのですが。

枚方校でチャレンジ目標として掲げていた数字には、残念ながら届きませんでした。でも、これだけは声を大にして言っておきたいのですが、6年生一人ひとりは大健闘してくれました。
難関中受験クラスでは、男子が西大和中や高槻中、女子が四天王寺中や清風南海中に合格しました。有名中受験クラスでも、同志社中、同志社香里中、立命館中など大学附属中学、それに大学進学実績の向上が著しい開明中、大阪桐蔭中など、ほぼ第一志望校にきちんと合格してくれました。
先日、高槻中に進学した男子が中学初めての中間テストが終わった休日、枚方校に立ち寄ってくれました。こうして元会員生諸君がたずねて来てくれるのは、ほんとに教師冥利につきます。学校が楽しくてしようがない様子。高槻中は進学校ですがスポーツクラブ活動も盛んで、本人もスポーツクラブ部に入っていました。学校生活を楽しく過ごしながら、うまく学力も伸ばしているなと思いました。こんなとき、彼にとって「いい学校と出会えた良い受験だったんだな」としみじみ感じますね。
本人はもちろん、保護者の皆さまにとっても満足できる受験であったかどうかが、私たちへの最終のご評価だといつも肝に銘じながら、毎日の指導に当たっております。

一人別に状況把握し、打つべき手をすばやく小まめに打つ

枚方校では、どんな指導を心がけていますか?

至極あたり前のことかも知れませんが、「子どもたち一人ひとりを面倒見よく指導する」ことですね。宿題や自習などは毎回、学習スケジュールについては毎週、チェックし指導しています。一人別に学習状況と精神状態を常に把握し、面談してその子に最適の打つべき手をすばやく小まめに打つ。クラス指導と個人別指導をタテヨコに組み合わせています。
ここで私たちの指導について、誤解のないように一言申し上げておきます。「どこよりも子どもたちに接近・密着しての指導」が能開センター・枚方校のモットーです。ですが、私たちは決して手取り足取りの指導をしているわけではありません。それでは塾に行かなければ何もできない子になってしまいます。せっかく念願の中学に進んでも、そこでまた塾通いです。自分で勉強できる子を育むことこそが私たちの目標です。私たちは示唆を与えます。ですが、進むべき道を選び、自らの足で歩んでいくのは子どもたち自身、そんな指導を心がけています。

「中学に行ってからも伸びる子」を育てる指導とは

枚方校責任者 村上 明

こういった指導を通じて、中学に行ってからも伸びる子を育てたいと考えます。それはどんな子かと言いますと2点ありまして、1つは「計画的に自分からものごとに取り組める子」、もう1つが「失敗してもくじけず何に対してもチャレンジできる子」です。
初めの「計画的に自分からものごとに取り組める」、それは小学生が自然にできるものではありませんので、まずお手本が必要となります。私は「中学受験」がこれを体験的に学ぶチャンスだと思うのです。能開では各自で学習プランニングをさせるようにし、それぞれの学習や自習を見守っています。これは中学進学後に自学自習ができるようになるためのトレーニングなのです。「手を放しても」うまくいくかどうか、それは私たちの受験指導次第だと思います。
「失敗してもくじけず何に対してもチャレンジできる」も、受験勉強の中で育てます。たとえば授業では、何度もチャレンジさせるようにしています。「わからない」からといって、短絡的に答えだけを求める姿勢は厳しく戒めます。自分で苦労して、やっとの思いで解けたこと。それこそが自分だけの強い体験として残るのです。宿題でも同様です。こうして「やればできる」という本当の自信をもたせてやりたいのです。

保護者との信頼関係が大切だからこそ、あえて「反論」も

こうした指導で欠かせないことは?

当然のことながら、保護者の方との信頼関係ですね。そのためには密接なコミュニケーションが欠かせません。互いに率直にお話し合いをさせていただくことが大事だと思います。
電話でもよくお話し合いをしますが、枚方校では子どもたちが学習スケジュールを書き込む「能開ダイアリー」がいまやとても重要なコミュニケーション・ツールとなっています。私たちがコメントを書き込むとともに、保護者の方々からもご相談やご意見をよくお寄せいただいております。電話では言いにくいことをお書きいただけるケースもありますから、たいへん貴重です。

どんな内容が多いのですか?

お子さまと口論をされたあと、お母さまとの関係が変化し、「子どもが勉強しない」と書き込まれるケースが多いですね。でもたいてい始まりは誤解であり、子どもが自分の言う通りにしないことや口答えしたことで、保護者の方がそう思い込んでおられるだけのことが多いのですよ。
私たちは当事者である保護者の方よりは客観的ですし、またこれまで数多くの受験生とそのご家庭を拝見してきています。その経験値から誤解だと判断できる場合には、失礼ながらその子どもの立場に立って「反論」を申し上げ、意思疎通をよく取っていただくようお願いしています。一方的に決めつけてお子さまに感情的な発言をされる前に、どうぞ私たちにご相談ください。能開での指導の意図を知っていただくことがまず大事なのですから。

子どもの成績は一直線にではなく、階段状に伸びるもの

学力アップのための秘訣があれば教えてください。

正しい学習姿勢が身についているかどうか、これに尽きますね。授業をしっかり聴き、チャレンジ精神をもって宿題に取り組み、答え合わせをして間違いを正し、ノートに整理する。そしてわからなければ質問する。この学習ステップを自分にウソをつかず行い、それを継続すること。そうすれば必ず実力がつき、小6段階で成績も安定します。
あとは成績としての伸びが現れるまで、その子を信じて教師と保護者があたたかく見守ってやれるかどうかです。成績は正比例グラフのように一直線に伸びるものではありません。変化に乏しい「空白」期が続き、あるとき急に次のステージに移る、そんな階段状に伸びていくものなのです。しかも一人ひとり、そのタイミングも違います。
空白期こそが大事なのです。私たちはノートの取り方の変化などで、学力の熟成を見守っています。ご家庭でも、すぐには現れない成績に一喜一憂せず、お子さまを信じてあたたかく見守ってあげてください。短気に、また感情的にならないよう、がまんすることが大切です。そうすれば、必ず「良い中学受験」ができるとアドバイス申し上げておきます。

能開と家庭の役割分担、親子でつくる「良い中学受験」

そのほか、ご家庭へアドバイスがあれば。

過保護は良くありません。たとえば、子ども以上に能開の授業や宿題内容について詳しいお母さまがたまにいらっしゃいます。その知識をもとにあれこれ世話をやかれるわけですが、いつまでそうできるのでしょう。また、それで自立した中学生になれるのでしょうか。
別の例を申し上げます。先程の「学習ステップ」に保護者の方が介入されるケースです。宿題をしている子どもの「わからない」「教えて」という声に、つい答えを教えてしまう。算数の問題をお父様が見事な方程式で解かれたノートを見せる子もいました(笑)。
ご家庭が教育熱心なのはありがたいのですが、大事なのは子ども本人が自分で考えるプロセスです。答えが正しいかどうかではありません。また、授業で指導している解き方こそ、能開が長年の中学受験指導から磨き上げた合格のためのエッセンスでありノウハウなのです。ですから、質問は私たちにしてほしいですし、宿題とは実はその子にとっての「穴」を見つけ、私たちがそれを指導するための大切なシステムなのです。
勉強内容に関して、ご家庭でしていただかなければならないことは一切ありません。すべて能開センターにお任せください。それよりご家庭はお子さまにとって「安らぎの場」でなければなりません。お子さまを信じて見守ってあげる、これがご家庭の役割です。
子どもたちが周囲に甘えた学習姿勢から自分にウソをつかない学習姿勢に、自分を変えなければならないのと同様に、保護者の方々も変わっていただかなければならないのです。そういう意味で中学受験は家族の受験だと言えます。受験を通じての適度の親離れと子離れ、これが「良い中学受験」成功の秘訣です。

一人ひとりの努力を結果に、そして付加価値の高い受験を

夏期講習、さらに来年度入試に向けて、決意をお願いします。

夏期講習では、参加生が「楽しかった」だけでなく、「力がついた」という実感をもってもらえるよう、しっかり指導します。そのためにも会員生でない子には、事前に受講の前提となる導入講座を設けますし、講習中の学習の進め方も指導します。また、講習後には仕上げのためのフォローアップ講座も予定しています。
会員生主体の小5・6年では、夏の個人別課題を設定し、「チーム指導」体制で臨みます。特に小6生については一人ひとり、これまでの成績推移、志望校、科目別課題などを記載した「課題表」を作成し、一人ずつ面談して夏の課題を確認してから講習に入ります。このように最後の夏に万全を期して臨みます。「チーム指導」体制とは、クラス担任を中心に科目担当者が日々連絡を取り合い、一人別に指導と学習の状況を共有する仕組みです。
「わかる」から、自分で「できる」へ。それが学力が身につくということです。どの学年でも、学力がしっかり身につく授業と指導、それを枚方校スタッフ全員で続けていきたいと思います。
入試に向けては、「受験生一人ひとりを第一志望校に合格させる」ことが最大の目標です。私は「努力は人を裏切らない」という言葉が好きなのですが、一人ひとりの努力を結果にしてやりたいと強く思います。そして、やればできるという達成感を与えたい。それができて初めてプロだと言えます。
中学入試は、振り返れば長い人生の一通過点です。受験勉強を含めたトータルな受験体験を通して身につけた総体としての「力」、その力で受験後どこまで伸びていけるか。これこそが中学受験の真価だと思います。私たち能開センターは、そんな付加価値の高い受験指導をめざします。

わかりました。本日はありがとうございました。

(2007.07)