指導者が語る合格指南

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能開センター八尾校中学受験専門館責任者 河本 伸吾 八尾から受験と教育の「王道」を切り拓く

 多年の講師歴を有するが伊達ではない。小学生から高校生まで、中学・高校・大学受験の各指導経験を豊富に持ち、そこで蓄積、熟成された指導における知識と感性のエッセンスを、いま惜しげもなく中学受験指導に注ぎ込む。
 特に、大学受験数学を視野に入れた受験算数指導は、小3~小6各学年の理解力に応じた分かりやすい解説を繰り出しながらも教科の本質をけっして外さない。さらに、有名中受験クラスから最難関中受験クラスまで、指導レベルも幅広く、粘り強く・熱く・楽しく、そして厳しく人間味溢れる指導を行っている。指導教科は算数のほか、理科も担当。解法の急所を鋭く突くその指導は子どもたちに「すごい!」と言わしめる。
 昨年からは校責任者として、校教育力をいっそう洗練するため、陣頭指揮をとる。

灘1名、大阪星光学院7名、東大寺学園6名、…

新生八尾校の面目躍如となった、今年の合格実績からお話ください。どうしてこういう結果が出せたのかもお願いします。

 はい。男子中では、灘1名、大阪星光学院7名、東大寺学園6名、清風15(理3・理数12)名。女子中では、四天王寺4名、大阪女学院2名、大谷8(医進3)名。共学中では、清風南海3(S特1)名、帝塚山23(男子S理4、女子英数3)名などが主だった結果です。

すごいですね。もちろん、八尾校だけの数字ですよね?

 そうです。でも、決してフロック(まぐれ)ではありません。何年もかけて積み上げ、精魂込めて磨いてきた八尾校の教育指導システムが徐々に奏効し、ようやく目に見える結果となって現れてきたものなのです。
 しかし言うまでもありませんが、合格したのは子どもたちです。いくら私たちが頑張ってもそれだけで合格はできませんし(笑)、そもそも実績を出すことは私たちの仕事で、言わば当たり前のことです。私たちの指導にのっとり乗っかり、いやそれ以上に頑張った子どもたちがいてくれたからこその結果だということです。それから当然のことながら、私たちの指導を厚くご信頼くださった保護者の皆さま方の存在があればこそでした。これには各クラスの担当が持ち上がりでやってきたということも寄与しているかと思います。
 ただ、「この春にこそ結果として出そう」と仕掛けた部分が確かにありました。

それは何ですか?

「半年前倒し」で2011年入試に臨む

 受験後よく言うセリフに「あと半年あれば…」があります。じゃあ半年前倒しで入試に臨もうじゃないか、と学習シフトを組みました。カリキュラムを早めたわけではありません。「進度」ではなく「深度」を変えたのです。
 通常秋から始める実戦演習を、算数を中心に春から盛り込みました。子どもたちが消化できている教科やテーマについては、早めに深いところまで進めていく。一方で、消化が遅れている教科やテーマについては、浅いところ、つまり基礎力を確実に固めるため、5年内容にも戻って、基本事項、基本問題の徹底的な反復トレーニングを夏まで行いました。これは不得意教科で点を凹まさず平均点まで持っていき、得意教科で勝負するという戦略です。それぞれのクラス、個人に応じた指導を行いました。これにより、たとえば私が担当した理科で言えば、校やクラスとして着実なレベルアップに成功しました。
 それから、クラス運営面では「良いクラスづくり」に十分配慮しました。トラブルがないことはもちろんですが、互いに良いライバル意識を持ち合い、かつ仲間として信頼、団結して頑張っていけるクラスづくりです。この、クラスの雰囲気、ムードが決定的に大切だということは、私の長年の指導経験からも言えます。良いクラスであったかどうかは、受験してボーダーラインの「塀」に立ったとき如実に表れるものなのです。良いクラスではたいてい内側(合格)に着地しますが、そうでないクラスはそろって外側(不合格)に落ちてしまうのですね。
 私としては、八尾校を以上のような中学受験に臨むに際しての、一つの理想の形にできたということが今年の結果として結実したのだと思っています。

楽しいキーワードから「王道」を歩める力を

では、その八尾校の指導の重点や特色を、他学年を含めてお聞かせください。

 「王道」を追求すること、これが非常に大事だと考えています。木には「枝葉」も必要ですが、「幹」があってのことです。まず、太くしっかりとした幹を育てていくこと、そう思うのです。特に難関中入試では小細工だけで突破できませんし、たとえ何とか入れてもそこで詰まってしまいます。しっかりした幹になっていれば、枝葉を増やし伸ばすことはたやすいことでしょう。根本や本質を理解しマスターすることですね。それから人間的な太さ、心理的な力の強さもそれだと考えています。
 その上でなのですが、小学生ですから、「入り口」つまり導入がとても大切だと考えています。だから、ここに能開の「楽しさ」を持ってきています。ただし単なる楽しさではなく、根本や本質に直結している「楽しさ」です。具体的に申しますと、指導における解法をすり合わせの上、3・4年生に対して中心に「印象深く記憶に残る言葉」「共通キーワード」を用いることを、八尾校全体で実践しています。その言葉自体は言わば方便ですから内容は少しずつ更新していますが、現状のものを少し紹介させてもらいます。
 理科で一例を挙げますと、「カットバセ、ゴキブリ」(笑)。これは不完全変態する昆虫です。カマキリ、トンボ、バッタ、セミ、ゴキブリ。印象に残るでしょ。こういうのを覚えるのって、理科が苦手な子にはつらいですよね。入り口を低くする私たちなりの工夫です。
 算数では、たとえばつるかめ算で、「オール、足りない、ワンチェン、何チェン」。つるかめ算は面積図で解くことが多いのですが、きちんと4つの式を順に立てられなければなりません。そのためのキーワードです。それぞれ、全部がつるの場合の本数、実際の本数との差、1匹当たりの差、かめは何匹いるか、の立式を指しています。
 高学年では、たとえば立体図形の切断の問題で、「同面点結」「対面平行」というキーワードを使います。それぞれ、「同一平面上の2点は結べる」「向かい合う平行な2面上の切り口は平行」という解法上の指針、視点を示しています。立体切断はこれですべて解けます。幹そのものなのです。
 私が得意なのに、「デコからビーム」なんてのもあります(笑)。これも図形なのですが、三角形の面積比を求める問題での着眼点を示しています。デコというのは三角形の頂点です。そこから底辺に向かってビーム光線のように線を引く。底辺の長さの比に応じて、面積も比になっています。この着眼が「デコからビーム」です。
 算数、特に図形は「視点」の理解、つまり着眼なのですよ。「王道」がここにあります。正答に至るプロセスが大事です。そこを自分の足でまっすぐに歩める力、これがこうしたキーワードで身につけさせたいことです。

算数と国語の基礎力づくりを日常的に進める

とても興味深いお話ですね。「キーワード」にとらわれずお願いします。

 では、主要教科、算数・国語の基礎力鍛錬についてお話します。算数では計算力の育成に力を注いでいます。計算力は高得点の基盤ですが、おもしろいことに、計算が早い子ほど正確なのです。遅いとミスをしやすくなるのですね。
 八尾校では、どの学年とも計算力向上は必須課題です。その練習は算数の授業前に必ず行い、宿題でも計算練習を課しています。5年生からは授業の冒頭にも計算練習を行います。能開には、各学年に応じた計算教材が整備されています。「計算テキスト」「計算ハルク」、各種計算プリントなどです。
 低学年のときは計算中心の塾に通っていて、中学年になって能開へ入会されるというケースがよくありますが、「計算は卒業して今度は文章題へ」というようなおつもりのご家庭が多いですね。私はそれではダメだと思うのです。計算力は磨き続けることが大切です。私は子どもたちを「数勘」(すうかん)と言うべき域にまで至らせたいですね。ヤマ勘ではありません。答えの「数」のスケールなりが予測できる力です。「あ、こんな大きな数じゃないな。もっと小さい数のはずだ」というような感覚ですね。
 次に国語ですが、国語は何と言っても文章への親しみだと思います。今の自分の読解力より一段高いレベルの文章に親しむことを定期的に課しています。こちらも学年に応じた策を設けていまして、小3・4年では月1回読書プリントを配付し、そのまとめと感想文を「読書ノート」というシートに書いてもらいます。記述訓練でもあるのです。シートは回収し、簡単な評価とアドバイスを添えて返却しています。小5・6年では、新聞のコラムなどから興味あるものを自分で選んで、要約することが課題です。
 八尾校でこうした基礎力鍛錬を始めたきっかけは、実は学校の「ゆとり教育」への対応からでした。しかし年々改良を加え、今やそういうことを超えて、八尾校での学力基盤づくりの一環になっていると思います。こういった基礎力鍛錬はある程度蓄積が必要なものです。早い学年から能開に入会いただく意味もそこにあると思います。

安易な転塾は禁物 だから「最初の塾選び」が大事

わかりました。これをご覧になるご家庭の皆さまへ、何かアドバイスがあればお願いしたいのですが。

 まず、「最初の塾選び」がとても大事だと申し上げたいですね。十分慎重にされた方が良いと思います。学校と違って塾は安易に変われるものとふつうお考えになりますが、実際にはお子さまにとってはもちろん、ご家庭にとっても大きな生活の変化をもたらします。転塾はそれほど安易なものではないのです。
 先日も、いま通っている塾を頼りなくお感じになり、能開への入会をご相談に保護者の方がお見えになりましたが、能開の、家庭学習を含めた学習ボリュームをお聞きになり、ちょっとたじろがれていました(笑)。いまのところが少なすぎるのですがね。
 学習量が問題なのではなくて、指導方針の問題なのです。たとえば算数の解法と指導法は各塾とも特徴があります。だからもし転塾すれば、解き方とマスターのしかたが変わってしまいます。それで、宿題のやり方や分量も違ってくるのです。そのギャップは一種のカルチャーショックですよ。
 勉強面だけではありません。子どもたちにとって、いま通っている塾とクラスは言わば「第二の学校」、つまり生活の一部です。転塾は親しくなった友人との別れも伴ってしまいます。保護者の方にとっても、塾がどのようなサポートをしてくれるのか、してくれないのかの「ルール」が変化します。これは結構しんどいことですよ。
 転塾はなるべくしない方が良いのです。だからこそ、最初の塾選びが大事となります。単に実績だけでなく、指導方針と内容そして先生方の人物を、ご自分の目でしっかりとお確かめになることです。

中学受験は「家庭の受験」、最後の「共同プロジェクト」

 もう一つ、申し上げます。中学受験は「ご家庭の受験」だということです。実際に受験するのはお子さま本人であり、それを認め、選ばれるのはそれぞれのご家庭です。私たちは子どもたちを指導し、ご家庭をサポートできるにすぎません。最初にも申しましたが、私たちがいくら頑張っても子どもたちがその気になって勉強してくれなければ何の意味もありませんし、私たちのアドバイスを受け入れるかどうかは、各ご家庭が最終的に判断されることですよね。
 「ご家庭の受験」だという意味は、小学生である子どもにとって、家庭「環境」の良し悪しが決定的に重要だということでもあります。それによって学力の伸びが大きく左右されるのがふつうです。良い家庭環境、特に親子関係ですが、それをしっかり築かれたご家庭のお子さまが、全力を発揮できて満足のいく受験を最終的に遂げておられますね。
 だから私たちは、初めての出会いとなることが多い小学3・4年生のご家庭には、いろいろとご注文と言うか、アドバイスを申し上げています。まだ自立した学習ができなくて、どうしても保護者の方に助けられての家庭学習となるからで、しかも基礎力を培うたいへん重要な学年なのです。自学自習、つまり自分だけで勉強できるようになるのは、だいたい5年生からだと考えています。勉強部屋なども与えるなら、このタイミングでしょう。
 家庭環境ではご夫婦の関係も重要ですね。受験についてご夫婦で意見が食い違うような状態では、子どもも勉強に集中できませんよね。お父さんお母さんが同じ方向を向いておられるご家庭では、子どもの気持ちもブレません。
 受験終了後に、「終わったんですね。この数年間、いっしょに勉強させてもらいました」と少し名残惜しげにおっしゃっていただくことがあります。この言葉には中学受験の二つの意味合いが語られていると思います。「中学受験」という「家庭の共同プロジェクト」に取り組む中で、親子関係をしっかりと築いてこられたということ。そしてもう一つは、親が主導権を持って親子で行う「家庭の共同プロジェクト」はこれで終了だということです。感慨深いですよね。
 ともあれ、私たちはご家庭、お父さんお母さんのお気持ちの代弁者を自負しています。ご家庭としっかりとスクラムを組み、能開でもご家庭でも良い学習環境を築いていきたいといつも願っています。

今年以上の成果達成が八尾校の実力証明

最後に、今後に向けて抱負などをお願いします。

 今年の入試結果がフロックではないということを証明するには、2012年入試でも同様以上の仕事をすることだけだと思っています。その目標は、八尾校単独で、灘中5名合格です。これはもちろん挑戦です。その前提として、7名の東大寺学園中の合格を果たしたいと考えています。それから、クラス別「合格保証」、つまりそれぞれの第一志望校合格率100%ですが、その達成をめざしたいと強く考えています。
 それには指導の毎年のレベルアップが必要です。そのために何をどうしなければならないか、いつも考えています。そして施策が決まれば、それをスタッフ全員が素早くきちんと正しく理解し、実行できているかどうかが重要です。八尾校責任者としての自分の考えを伝えることがまず大切だと考えますので、個別打ち合わせとは別にスタッフ全体の会議を毎週行っています。それぞれがただ頑張るのではなく、組織・チームとして行動できてこそ、個人力の足し算を超えたシナジーパワーが初めて生まれるのだと思いますから。この組織力なくして、高い目標にはとうていたどり着けません。
 最後に、八尾校スタッフ全員の思いをお伝えします。私たちは真剣です。そして指導に自信があります。大阪の中心地区から見れば、少しローカルな八尾という立地ですが、教育指導水準は「こここそが中心」と胸を張っています。たとえば八尾周辺にお住まいであれば、塾銀座上本町まで足を伸ばさずとも地元で十分お望みがかないます。それがホントかウソか、ご自身でお確かめください。ご参加自由のたくさんのイベントも実施しておりますので、能開センター八尾校へぜひ一度お越しください。そして私たちに何なりとご質問ください。私たちをご評価ください。私たちはどんなときも皆さまを気持ちよくお迎えする準備ができています。もちろん仕事ではありますが、子どもたちにはそれ以上の愛情を注いだ指導を、保護者の方々のご相談にはどこよりも親身になったお応えができる自信があります。皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

ありがとうございました。