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京阪エリア責任者 野原 正貴 受験を突き抜けた本当の教育をここでも実現したい

感ずるところがあり、ビジネス界から教育の世界へと身を転じる。ここ能開センターを天命の地と知り、これまで蒸留してきた人間学と情熱を大いに噴出させる。入社後、王寺校を経て八尾校責任者となり、地域ファンを掘り起こしての会員生増と大幅な学力向上を同時に実現し、八尾校のイメージを一新。その後も大阪東エリア責任者として上本町出校に獅子奮迅の活躍をし、今2月より京阪エリア責任者に就任(枚方校責任者を兼ねる)。指導では算数を担当。「中学受験公開模試」学年編集長も兼ね、ベスト模試作成で社内表彰を受ける算数の専門家でもある。

地域の皆さまと思いと目標を共有して進みたい

野原さんはいつもエネルギッシュですよね(笑)。その秘訣は?

 あはは、授業ですね。子どもたちからエネルギーをもらっているのです。エリア長では一番多く授業を受け持っているんじゃないでしょうか。授業って、コミュニケーションなんですよ。一方的に教えるっていうのは本当の教育ではありませんし、それでは子どもたちも本当には学べていませんからね。

その野原さんが枚方校を拠点に京阪エリアに乗り込まれて、どんな印象をお持ちですか?

 実はこのエリアは、私にはこれまであまり縁がなかった地域です。サッカーで言えば"アウェイ感"と言いますか、能開ファンはまだまだ少ないな、という印象を持っています。
 実際、能開の知名度はどうでしょう。名前をお知りではあっても、どんな教育をおこなっているところかまではご存知ではない、というのが実情ではないでしょうか。また、"大阪から来た塾"というイメージもあるかと思います。総合しますと、なじみが薄いということですね。
 こういう状況に、私は武者震いしています(笑)。気分はフランシスコ・ザビエルですね(笑)。前の八尾校でもはじめは同じようなものでした。そこでは会員生の人数、そして学力の伸び悩みが気になりました。だから、教育に関心をお持ちの地域保護者の方々に私たちの考えを広くお伝えするとともに、校内で学力向上のための数々の方策を編み出し、それに徹底的に取り組みました。
 数年のうちに結果が出まして、会員生の増加により各学年とも1クラスずつ増設でき、また灘中学を筆頭に近畿圏最難関と言われる各中学校への合格者を八尾校で連年育てることができるまでになりました。
 そういう中で、私の取り組みを支えてくださったのは、八尾校では私が初めて実施した「教育フォーラム」(保護者の方々を対象にした能開の教育セミナー)へ熱心にご参加くださった保護者の皆さま方でした。「やさしい心理学」と銘打った、子どもたちのやる気をどう育むかをテーマにしたもので、毎回2時間ずつの連続5回、計10時間のフォーラムだったのですが、お忙しい中、長時間の、かつ私のつたない話を最初から最後まで聞き通してくださった方々がなんと数名いらっしゃいました。
 ほんとに感謝の一言に尽きるのですが、この方々が私の話を、また能開センターのことをお知り合いの方々にお話しくださったり、私たちにご紹介くださったりしたのです。そういう保護者の方々の輪の広がりが八尾校の成長の支えとなったんだと私は確信しています。
 長々と八尾校の話になってしまい、すみません。私は、ここでも同じように能開ファンの方々を増やしていきたいと思っているのです。能開の良さを、スタッフの熱さを地域の皆さまに知っていただきたいと考えています。
 実は八尾校でも枚方校でも、保護者の方の目標、そして私たちの目標は同じです。なぜなら中学入試は近畿圏統一入試だからです。具体的に申し上げれば、灘、東大寺、洛南、洛星、西大和、大阪星光、四天王寺、高槻などの難関中学は大阪であれ京都であれ、皆さまがめざされている目標校ですよね。大阪だから京都だからといって受験対策の違いはありません。私には、そして能開には、中学入試への明確な哲学と方法があります。私のフォーラムはそれをお伝えする一つの場なのです。

子どもたちのやる気を引き出す「七つの賞賛」

頼もしいですね。では、枚方校での具体的方策をお教えください。

 題して「七つの賞賛と三つの一緒」と言いまして、「七つの賞賛」は子どもたちへの、「三つの一緒」は保護者の方々へのアプローチです。
 まず「七つの賞賛」を申し上げます。
  一、鉄人カード(2~4年)
  二、テスト通信(3~6年)
  三、ダイアリーチェック(4~6年)
  四、ノートチェック(全学年)
  五、ノート大賞(2~5年)
  六、読書シート大賞(3・4年)・コラムシート大賞(5・6年)
  七、理科実験 年5回(2~4年)
 子どもたちはほめられたいのです。ほめられるのは快感であり、それは心理学で言う「報酬」です。どうすればほめられるかがわかることが「目標」を知ることであり、そこへ向かう心理状態が「興味」だと言えます。「興味」→「目標」→「報酬」ですね。
 実は「やる気」というのは意外にも、あいまいなものではありません。「やる気」を脳科学で捉えますと、脳内物質であるドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどが分泌されている状態と言えるのです。そして、これらの脳内物質は先ほどの「興味」「目標」「報酬」がそろうと分泌されることがわかっています。この「七つの賞賛」はそのメカニズムを活用した心理学的かつ脳科学的な仕掛けなのです。
 それぞれ少し説明いたします。「鉄人カード」とは、宿題内容の理解を確認する小テストなどでの優秀者(鉄人)に配る能開オリジナルのポイントカードです。ポイント、つまり枚数により、級・段の認定があり、その認定証を配付しています。有段者をめざしなかなかの人気でして、どの子どもたちもカードの収集に余念がありませんね。
 「テスト通信」は、交互に毎月実施の「実力テスト」と「中学受験公開模試」の翌月、クラスごとの講評と優秀者を載せて発行しているものです。もちろん、子どもたちは楽しみにしています。
 「ダイアリーチェック」とは、各会員生が活用している「能開ダイアリー」を通じて、学習の計画をきちんと立ててその通りできたのかどうかの結果を担当の先生が毎週チェックするものです。計画学習への習慣づけ、子どもたちの学習状況や生活リズムの把握とそれへのすばやいフィードバックやアドバイスが目的です。
 「ノートチェック」は宿題のチェックとともに行うノートの取り方・使い方のチェックです。後から自分で振り返れるように書かれているか、宿題は○×はもちろん、やり直しがきちんとなされているかなど、キレイかではなく実力がつくノートづくりができているかを点検し、アドバイスしています。「ノート大賞」はいま言った意味での優秀なノートづくりを校内で紹介し、そうできた子どもたちを表彰するものです。
 「読書シート大賞」および「コラムシート大賞」ですが、これらは国語の読解力と記述力の養成・向上のために、毎月課題文と記述シートを配付し提出してもらっているもので、優秀者を表彰しています。また、全員のシートへアドバイスを記入し、返却しています。
 最後の「理科実験」は、もう能開の名物イベントとなりましたが、理科(=サイエンス)というたいへん守備範囲の広い科目で知識として学ぶことを実際に自分の目と手で確かめようというものです。理科学習への強い興味づけとなる感動ばかりではなく、実験を通してでしか得られない深い洞察力も磨ける場となるよう考えています。
 以上のような仕掛けで、子どもたちをほめ、認め、励まして、それぞれのやる気を引き出し、持続させていきます。そしてこの「七つの賞賛」は、実は私たちの教育ツールでもあるのです。これらを通じて、私たちがやりたいのは子どもたちの学習状況だけでなく、性格、得手・不得手、興味や関心のありかなど、つまり一人ひとりの個性をまるごとつかんでしまうということです。それがわかっていてこその指導だと思うからです。そして「学習対話」を行います。指導は授業でおしまいではなく、始まりです。子どもたち一人ひとりとの「学習対話」で、本当に活きた指導となります。子どもたちの立場から言えば、学びの成立です。

「三つの一緒」で密なコミュニケーションを実現

 次に「三つの一緒」ですが、こちらは保護者の方を含めたコミュニケーション施策です。まず挙げます。
  一、月に一度の激励電話
  二、年間3回以上の個人別懇談
  三、年間5回以上の教育フォーラム・説明会
 私たちの授業はクラスという集団単位で行いますが、当然のことながら指導は一人ひとりに対してのものでなければなりません。それが先ほど申し上げた「七つの賞賛」での私たちのアクションなのですが、「激励電話」というスタイルでも恒常的に実施しています。
 ご本人への励ましだけでなく、保護者の方ともお話しさせていただき、能開での様子をお伝えするとともに、ご家庭での状況をお聞きし、お困りごとなどのご相談にものらせていただいています。
 また、お電話だけでなく、直接お会いしてお話をさせていただくことがたいへん重要であると考えています。保護者の方とのより深いコミュニケーションを通して、「相互理解」と言うとおこがましいかも知れませんが、私たちのお子さまに対する意図などをご説明してご理解いただき、同時に保護者の方のお考えやご家庭の方針を存じておくことは、授業や指導という一回限りの教育サービスを間違いのない、またより有効なものとするためには欠かせない「情報交換」であり「情報共有」だと思っているからです。
 子どもたちの順調な学力向上には、実はご家庭の健全なサポートが不可欠です。これを私たちは「家庭環境」と呼んでいますが、残念ながらややもすると「マイナス」の環境になってしまうこともあります。サポートの内容は送り迎えやお弁当づくりなど物質的なものもありますが、中心は精神的なものです。
 すでに申し上げたことで言いますと、たとえば、ただ「勉強しなさい!」とか「どうしてこんな点数なの?」とか、「やる気」を阻害することになるような発言をなさっていないか、ですね。「興味」を持たせ、正しい小さな「目標」をこまめに明確にし、必ず「報酬」(ほめ言葉)を与える。人間は進むべき目標もわからずにただ行動をあれこれ指図されるのは誰しも好みません。もちろん保護者の方も、そんなことをおっしゃりたくておっしゃっているわけではないでしょう。可愛さ余って憎さ百倍、といったところだとお察しします。私自身、親の一人としてよくわかります。
 差し出がましく聞こえるかも知れませんが、よい「家庭環境」をつくるには保護者自身も学んでいく必要があると私たちは考えています。私たちが指導者としていつも実感していることなのですが、子どもたちの成長は自分たち自身の成長とシンクロ(同期、同調)するものなのです。私たちが一歩前進すると、子どもたちもまた一歩前進します。まさに「教育」とは「共育」なのだなと思いますね。「七つの賞賛」、これやっていくの大変なんです(笑)。ですが、私たちの努力に子どもたちは必ず応えてくれます。人と人とはそういうふうにできているんですね。
 保護者の方々に学んでいただく機会として、能開センターは「教育フォーラム」や「説明会」を開催しております。まず、お子さまたちが数年後どういう状況で受験していくのかを知っておくことが必要ですね。中学受験のメリット・デメリットは? そして、そこへ向かうプロセスでの学習の中で、やる気を出させるほめ方・叱り方は? 家庭学習の正しい進め方は? 鍵となる算数力の伸ばし方は? それに、どんな私立中学があり、それぞれの特長は? などを「教育フォーラム」で。
 また、「説明会」では、能開センターでの教育・学習方針、受験への考え方に始まり、学習スケジュールや授業の進め方、テキストと宿題の内容と意図、テストの種類とその結果の受け止め方など、保護者の方がお子さまの言動に感情的にならずに冷静に対処するための前提知識と方策をお教えします。これらを学ぶべきだと思いませんか。あくまできっかけですが、そういうお手伝いをさせていただいております。
 以上のような方法で会員生および保護者の方とのコミュニケーションを密にとり、保護者の方とは言わば「タッグ」を組ませていただき、一生にたった一度の「中学受験」という道程で最善のプロセスと最高の結果をお子さまに勝ち取ってもらいたいと考えています。

中学受験のデメリットって、本当にデメリット?

わかりました。せっかくですので、「中学受験のメリット・デメリット」を少しお話くださいませんか。

 はい。結論を先取りして申し上げておきますと、中学受験とは「夢」の教育です。夢を抱き、それを実現する力を身につける教育です。自己実現する力を学ぶプロセスが中学受験なのです。
 まず、デメリットとしてよく挙がるのが「まだ小さいのにかわいそう。こんなに勉強させて」ですね。本当でしょうか? プロゴルファーの石川遼さんは6歳から、フィギュアスケートの浅田真央さんは5歳から、大リーガーのイチロー選手はなんと3歳から自ら猛練習を始めました。彼ら彼女はかわいそうな子どもだったのでしょうか? いいえ、大きな夢、つまり高く遠い目標に向かって、信念と情熱をもってそれを追いかけたとてもステキな子どもだったでしょう。
 スポーツだけが特別なのでしょうか? 猛勉強する子はかわいそうなのでしょうか? そもそも勉強って、スポートと同様、楽しいことなのじゃなかったでしょうか? 知らなかったことを知ったときの子どもたちの笑顔、できなかったことができるようになったときの楽しげな表情を思い出してください。学ぶことは楽しいことなのです。
 「傷つく。失敗したらどうしよう」ということもよく聞きますね。では、傷つかないでいることは果たしてよいことなのでしょうか? それは現実からの逃避です。傷つくことは、実は「気づく」ことなのです。現実に直面することです。客観的に自分と向き合うことですね。
 「失敗は成功の母」と申します。私は「×は宝物」という言葉でこのことをよく言うのですが、間違いから学ぶことが本当の勉強です。ですから、子どもたちの「(問題を解いたから)宿題をやった」という言葉は信用しません。「☓」の問題をなぜ間違ったか考え、もう一度解き直すことが本当の宿題だからです。失敗から自ら学ぶことでしか、人は成長できません。失敗から次にそれを活かせる力を身につける、それはすばらしいことではないでしょうか。

 勉強や受験で「家庭不和。毎日ケンカが絶えない」という話もあります。なぜ保護者の方はお子さまに怒ってしまうのでしょうか? 一言で言いますと、事前期待が高すぎるのですね。対人心理学の知識が少し必要なのですが、人は「自己尊厳本能」あるいは「自己重要感」で生きています。だからほめられるとうれしく、叱られると嫌なのです。相手の現状を踏まえた「期待」(これが小さな「目標」となります)を持ち、互いに認め合いながら高め合っていく。これが成長し合う関係です。こういう人間関係を幸福に至る「ゴールデンロード」と言います。反対に不幸に至るのが過剰期待で縛り合う「ダークロード」です。受験は親子関係を人間関係として考え、捉えなおす絶好の機会でもあるのです。
 もう1つだけ、「物理的時間がなくなる、親子とも」。社会の成功者と言われる人たちはどんな時間の過ごし方をしているのでしょうか? 人にとって平等なものは「一日は24時間」ということです。ですからどう使うかという問題なのです。ビジネスに「プラン(計画)→ドゥ(実施・実行)→スタディ(評価・学習)→アクト(処置・改善)」という仕事術、ノウハウ(「PDSAサイクル」と言います)があります。親子でスケジューリング能力やマネジメント力を身につけていくことはデメリットでしょうか、それともメリットでしょうか?
 以上、中学受験をさせるデメリットとしてよく挙げられる4点について取り上げましたが、子どもだけでなく保護者のあり方にも深く関わっていることがおわかりいただけたかと思います。そういう意味で、中学受験はまさに親子の受験なのです。

最大のメリットはまるごとの受験体験そのもの

 次にメリットですが、長くなるので簡単に申し上げますね。私の「教育フォーラム」でくわしくお話ししますので、コマーシャルじゃありませんが「続きはフォーラムで」(笑)ということでお許しください、
 5点挙げます。「機会の獲得」「因果関係がわかる」「勝利体験、敗北体験」「争奪戦」「戦友」です。最初の「機会の獲得」とは、通学時間や学費、進学実績、校風と相性、指導体制、評判、在校生の様子などを調べて、自由に選び、行きたい学校へ行けるということです。公立校進学では選べません。
 「因果関係がわかる」とは、「原因によって結果がある」ということを学べることです。「過去の自分によって現在の自分があり、現在の自分によって未来の自分が創り出される」ことを、毎月のテスト結果で身をもって学べます。「現在の自分」の大切さ、「いま、ここ」の大切さを学べます。
 「勝利体験、敗北体験」とは、心に深く刻まれる感動体験です。なぜがんばれないのか、それは本当の喜びや悔しさを知らないからです。だから手抜きや言い訳が多くなります。本当の悔しさが真のエネルギーを生みます。
 「争奪戦」とは、偏差値、つまり相対評価の世界を表しています。偏差値だけが悪者扱いですが、相対評価と言い直せば、それは社会そのものじゃないですか。たとえば会社の人事評価も相対評価です。下がいるから上がいる、上がいるから下がいる、という関係です。入試でも社会でも、評価に平等はあり得ません。受験は社会に生きることを学ぶ場です。
 最後に「戦友」ですが、きな臭くてスミマセン、要は「真の友情」を得る場だということです。いっしょに受験していった能開の卒業生たちはその後も親しい友人関係を保っているとよく聞きます。楽しい時間だけではなく、苦しい時間も共有した者同士だからこそ固い友情で結ばれているのだと思います。あえて「戦友」とした所以です。
 はじめに戻ります。中学受験って、いったい何なのでしょう? それは、大人に向かって自ら踏み出す第一歩なのだと思います。子どもが大人になろうともがく時ですので、そこに軋轢も生まれ、親子の新しい関係も生まれるのです。そして中学受験は、人生で初めて立ちはだかる「壁」です。中学受験を成し遂げるというのは、人生の一つの壁を乗り越えるまるごと体験なのです。それはたとえ失敗に終わったとしても、次に活かせる豊かな失敗です。能開の「中学受験体験記」をお読みください。彼ら彼女たちの初めての人生ドラマが、汗と涙が、そして成長が確かに綴られています。
 私はたいへんな仕事に就いたものだと思っています。私たちは勉強だけを教えているわけにも、受験指導だけをしているわけにもいかないのです。人として成長し続ける子どもたちが、一人の人として人生の壁に自ら立ち向かえる力を、自分が実現したいこと、つまり夢を現実に変えていく力を、勉強や受験というものを通して身につけていくことを手助けする、尊い仕事をしているのだなと、入試が終わる度いつも思うからです。

「私たちは本気です。枚方校を一新します」

野原さんのお話には能開マインドが溢れていますね。では、改めて枚方校での抱負をお聞かせください。

 「教育とは子どもたちを変えること」。これが能開センターの当初の教育理念です。私はこの原点に立ち返って、この地の教育を変えていきたいと思っています。夢を追う者を育てる者は自らも夢を追わなければなりません。
 教育とはなんでしょう? 「より賢く豊かな生き方を選び、より幸せな人生を送れるように、自己と他者と世界を学び、能力を広げること、つまりは生き方の可能性を拡げること」とでもいったん定義させていただきます。「変える」とはそういうことだと思います。そしてこのことに子どもも大人もありません。そうです、教育は「共育」でありますので、大人である私たち、保護者の方も含めて変わっていくこと、つまり「教育者」が学び成長していくことがたいへん重要なポイントになるのだと思います。
 しかしながら、こうも思います。「自らを教育できるのは自分自身だけだ」と。実際、受験するのは子どもたちです。私たち大人ではありません。私たちは結局サポーターでしかあり得ません。その人の人生はその人が自ら切り開いていくしかないのです。受験はそういう場です。そしてその後の人生もそうです。学習能力でいうと「自学自習力」こそが決定的に重要です。実は私たちが本当に身につけさせたい力とはこれです。
 指導とは子どもたちの自学自習力を伸ばすことだと言えます。そのためのコミュニケーションの濃密さです。子どもたちの実情を正確に把握して、正しい「目標」を設定します。質問に安易に答えてあげることではないのです。グライダーではなく、自力飛行可能な飛行機型人間を育てるのだということを忘れないようにしています。
 一方、授業や「七つの賞賛」では、「争奪戦」を演出しています。競争原理で「興味」「目標」「報酬」を強化し、やる気を高めているのです。そして私たちにも「PDSAサイクル」による成績マネジメントが欠かせません。頻繁に校会議を開き、個人別に成績追跡を怠りません。
 それから、校環境の整備にも注意を払っています。コンビニ店経営の基本に「クリンリネス」(整理整頓、清潔さ)がありますが、学習塾もまったく同様だと思いますね。もちろん私たちだけの話ではなく、会員生を含めてのことです。
 能開センターの教育観から発する特長として、「保護者の方との近さ」があると思います。その理由はこれまで述べてきた通りですが、その正しさとして「ご信頼くださったご家庭の子どもの学力は伸びる」ということが言えます。「タッグ」を組んでと前に申しましたが、要するに「家庭と能開での方針の一本化」ができているということです。子どもの学力が伸びるのも、もっともなことです。
 私は、子どもたちといっしょに保護者の方にも新しいことを学ぶ喜びを改めて知っていただきたいと強く思っています。私の一つの夢なのですが、ここで「タウンミーティング」のようなことをしてみたいなと考えています。参加の方々との双方向的な対話集会です。教育や受験に関する小さなお悩みごとなどを話し合いたいですね。
 私の子どもも受験しました。親としていろいろ思うこともありました。何より私は立場柄、多くの受験生を見てきました。少しはお役に立つアドバイスもできると思います。一言だけ申し上げておきますと、お子さまはがんばっています。まず、ほめてあげてください。保護者の方はご自分の子どもしか見えないから、期待過剰になってしまうのです。よそ様の子どもさんが良く見えるのは自分の子どもではないからです。
 最後に、私が大好きなイチロー選手の言葉をご紹介します。「夢を夢で終わらせない」です。本気で「夢」に向かって進んでいくと、いつか「目標」となり、ついには「現実」となる、という意味です。
 私たちは本気です。枚方校を一新します。ご期待は絶対に裏切りません。ご興味ある方は「教育フォーラム」にぜひ一度ご参加ください。お待ちしております。ありがとうございました。

ありがとうございました。