指導者が語る合格指南

TOP > 指導者が語る合格指南 > 王寺校責任者 渡邊 高宏

居心地がよく友だちといっしょに来たくなる学び舎に

 入社以来、泉佐野校、王寺校で教鞭をとり、中学受験指導に尽力。2015年春、王寺校責任者に就任する。教科は算数および理科を担当。一人ひとりの気持ちまでふまえた細やかでていねいな指導で知られ、常に子どもたちと保護者の方々の支持を得る。誰に対しても誠実で明るく穏やかな人柄、また率先垂範の行動でスタッフの信頼も厚い。理科チームに属し、模試や特訓教材の作成にも携わる理数系のプロ指導者である。

上手に質問ができ、中学進学後も力を伸ばしていける子に

王寺校の新責任者に就いて、はや半年ほどが過ぎました。力を入れて進めていることはありますか?

 能開センターの社会的使命は、中学受験を通して子どもたちを成長させていくということにあります。これを受けまして王寺校では、自分からきちんと質問ができる子に育てたいと考えています。上手に質問ができる子は中学進学後も自身の力をよく伸ばしていけますから。

 わからなければそのまますぐ質問するというのでは学力はつきません。その子の力に応じてですが、必ず自分なりに精一杯考えた上で質問することが大切です。算数なら自分の考えの過程が見える面積図や線分図などが途中まででも描かれていてほしいですね。もちろん、その科目が苦手な子にはそこまで要求しませんが。

 適切に質問できるというのは立派な能力です。何でもそうですが、自力でやり切れることばかりではありませんし、適切な援助を仰ぐというのは学習以外にも役立つ大切な社会的能力です。これを学力とともに鍛えていってほしいのです。

 上手に質問できる子ばかりではないですね。だから、気軽に質問ができるように環境を整えることも必要です。自習スペースを設けました。授業前や授業がない日にも自習および質問に活用してもらうためです。
 ただし、使うには前日までに予約が必要です。これは思い付きではなく計画的にここを利用してもらうためと、その子の所在を明確にする安全管理面からのルールです。

 また、特に質問するのが恥ずかしいというような子には、私たちの方から声をかけるように努めています。まずはあいさつ、そして「質問はないか?」と積極的に働きかけ、距離感を縮めてもらい、気軽に質問ができる雰囲気作りを心がけています。

 今春、私の校責任者就任とともに、王寺校スタッフも拡充、一新されています。これを機にいろいろと意見を改めて出し合う中で、ルールを定めての自習スペースの開放も決めました。子どもたちの学力伸長や人間力向上のためになることならドンドンやっていこうと、決意を新たにしています。子どもたちとの個別面談の機会も増やしています。

 他には、子どもたちをほめる機会を増やしています。具体的には、毎月、実力テストや中学受験公開模試での第1位表彰をクラスごとに行っています。第1回からの歴代1位者も校内掲示していて、子どもたちの注目の的になっていますね。

 それから、授業の理解度を測れる毎週の確認テストの成績は小まめに集約し、担当スタッフ間で情報共有して話し込み、必要な対応を細かくとるようにしています。まずマークするのは各クラスで上位者5名と下位者5名ですね。下位者への声かけは当然のこととして、上位者の勉強法をクラスの子どもたち全体へフィードバックしたりもしています。

受験はすべての小学生にとって有益な学習機会でもある

中学受験をこれからお考えの方々へアドバイスをお願いします。

 中学受験をお考えの方々の中でよくある誤解は、中学受験のための学習内容は小学校での学習内容とは全く別物だというものです。確かに入試問題は教科書の問題とは相当違いますし、準備なしには解けない問題も多くあります。

 しかし全く別な学習内容なのではなく、その内容の深い理解や習熟の度合いを測るために考案された発展問題が入試問題なのです。つまり、小学内容の徹底的な理解や習熟、そして応用こそが中学入試で試されているものなのです。

 要するに、中学受験という壁を乗り越える学習努力が、小学内容の徹底的な理解や習熟を図る上でも、いわば一大チャンスとなっているのです。また、学習内容とともに、学習の姿勢・習慣・方法を身につけた中学生となれる機会が中学受験というわけです。

 ですから、いつも申し上げるのですが、能開センターにご入会されるに当たり「中学受験の意志ありき」でなくてもかまわないのです。「もっと学習したい」という意欲さえある小学生なら大歓迎です。実際の受験のことは能開センターでの学習を始めてから、じっくりとご検討されればよいのです。

 スタートは早ければ早い方がよいと思います。受験したいとなったとき、スタートが遅すぎれば間に合わないこともありますから。まず、能開センターにお越しください。どんな授業なのか、どんな学習なのか、実際に授業を体験いただくこともできます。

 私たちは指導のプロです。それは単に授業での指導ということだけではありません。お一人ごとの事情や状況を十分に配慮したアプローチやフォローができるということでもあります。ご入会時の小学校と能開での進度差のケアはもちろん、いま通っている習い事との兼ね合いや優先順位などのご相談にものらせていただきます。

 新入会員の方はすでに会員の子どもたちにとっても歓迎すべき大切な存在です。クラスに新たな刺激が与えられるからです。それは私たち指導陣にとっても同様で、期待を抱きつつ大切にお迎えしています。

 受験をお考えに当たっては、情報収集はもちろん大事ですが、私立中学校に実際に見学に行かれることがお勧めです。その学校の雰囲気を肌でお感じ取りください。貼ってある掲示物の一つひとつからさえもその学校の思いがきっと伝わってくることでしょう。そして、お子さまに合った学校をお見つけになることです。

算数は学習法のマスターと計算の習熟、理科は興味と体験

先生の担当授業についてお聞かせください。

 算数と理科を担当しています。算数では問題を解くプロセスをしっかりと身につけさせることに重点を置いています。ですから、ノートにきちんと考え方を残すように、残せるようにと指導しています。その際に重要になってくるのは、学習法なのです。

 質問してくる子でありがちなのは、せっかく自分で一生懸命に書いた「授業用ノート」があるのに、それを活用できていないことです。そんなときは、自分の授業用ノートを持ってこさせ、それを使って解き方の説明をしながら、参照すべきところにフセンを貼ってあげます。

 すると、次回からは同じ種類の問題への質問はほぼなくなります。家庭学習の際は、まず授業用ノートを開いて、習ったことを思い起こしながら問題を解いていく、という学習法を定着させています。

 それから、数感(数に対する感覚や感受性)を磨く計算練習を重視しています。子どもたちは引き算でよく間違えます。計算問題でこそ、「わからなければ質問しなさい」としつこく言います。計算は算数の中の基礎だからです。
 数感が高まれば、授業中の様子さえ変わってきます。問題への反応速度がグンと上がり、瞬発力が生まれてくるのです。

 間違いにはその子ごとに、無意識の間違いパターンがあります。これに気づくことが大事なのです。たとえば筆算で多いのは、数字が小さすぎたり斜めにずれていったりと書き方が悪いために起こる間違いです。また、集中力が持たずに、長い計算問題では最後の段階でミスをする子がいます。一人ひとり、自分の悪いクセに気づき、意識して直していけば直せます。

 理科では、子どもたちにいかに「興味」づけをしていくかに心を砕いています。理科は興味の有無が理解度を決めますから。そこで、テキストにはない話も上手に盛り込むようにしています。たとえば、光の速さではタイムマシンの話は欠かせません。「タケコプターで飛べるか?」や「雲に乗れるか?」など、不思議を楽しく科学しています(笑)。

 興味とともに、理科が得意になるもう1つのカギは「体験」ですね。授業では限界がありますので、ご家庭でふだんから自然に親しんだり、科学館や博物館へ行かれたりすることをお勧めします。あと、科学実験です。能開センターでも理科実験イベントを催しますが、こうしたものにできるだけ多く参加するのがよいでしょう。

 実物に触れたり自らの手で実験したりすることで、リアリティーのある理科学習を進めることができるようになります。これが科学的思考力の成長にボディブローのようにじわじわっと効いてくるのです(笑)。

能開の前後での話しかけと注意信号、お困り事は遠慮なく

いまも少しありましたが、ご家庭へのアドバイスをお願いします。

 お子さまの学習内容自体には原則、ノータッチで結構です。わからない問題は自分でできるところまで考えて、能開で質問してきなさいと言ってあげてください。

 それよりも、授業へ送り出す前には「今日は何を習うの?」と問いかけてみてください。たとえ答えられなくてもかまいません。そのときは能開ダイアリーにカリキュラム表がありますので、それでいっしょにご確認ください。今日の学習への動機づけです。テーマを知るだけで、その日の学習への心構えが違ってきます。

 そして、能開の授業から帰ってきたときには「今日は何を習ってきたの?」と話しかけてあげてください。それがお子さまご自身の理解の再確認になりますし、保護者の方が把握しておくべきお子さまの学習進捗度のご確認ともなります。

 それから、こんなことはありませんか。能開では実力テストや中学受験公開模試、また確認テストなど、毎回何かのテストの返却がありますが、お迎えの際の第一声が「何点だった?」ということが。さらには、悪い点数だったとき、思わず叱り始めてしまったというようなことが…。

 テスト結果をどう受け止めるかというのは、やはり非常に大事なことです。良い点数なら大いにほめてあげればよいのですが、悪い点数のとき、叱るのではなくどう対応できるかがお子さまの今後の成長に向けての最大のポイントになると思います。これはご家庭にとっても、私たちにとってもです。対応に唯一の正解などありませんが、「次にどうするか?」をどうか大切にしてあげていただきたいと思います。

 それと、お子さまがご家庭で能開での様子をあまり話さなくなったときは要注意です。何かあります。学習上の問題かも知れませんし、クラスでの人間関係のことかも知れません。こんなときはご遠慮なくすぐにご連絡ください。お子さまがご家庭で能開での様子をたくさん話してくれるかどうかが、私たちへの信頼のバロメーターと考えています。

 そのほかお困り事、ご要望などがあれば、本当にご遠慮なくどんどんお出しください。よく「無茶なお願いなのですが…」と話を切り出されたりするのですが、全くかまいません。ただし、私たちだけですぐに解決できることとは限りませんけど…。

 でも、お話を伺い、話し合い、ごいっしょに考えることで解決の糸口とできることは必ず何か見つかりますし、それによって私たちもともに成長させていただけるまたとない機会だとも考えておりますので、思い切ってお申し出ください。

真剣に叱られ、ほめられ、話を聞いてもらえて楽しく学べる場

最後に王寺校のアピールをお願いします。

 能開センター王寺校は西大和学園中学校のお膝元、また奈良学園中学校にも程近いところにあり、県下には東大寺学園中学校や帝塚山中学校もあります。こういった中学校が奈良県の人気校になっていて、王寺校にも多くのお問い合わせを、またご入会をいただいております。私たちとしましても、西大和学園、そして奈良学園への合格実績が自慢です。

 王寺は奈良県の西端にあって、大阪との交通の便がたいへん良いところにあります。そういうロケーションから、6年生になると土曜日、日曜日には西大寺校のほか、天王寺校や上本町校でも特訓が受講可能となっています。平日は地元校で、週末は特訓の実施校で学ぶというのが6年生の学習スタイルです。

 「出かけていって点を取る」と言っていますが、要するに「ホーム」ではない「アウェイ」の環境で戦う入試の場に見立てて、ふだんとは違う教室でも実力を発揮できるよう実戦力と精神力を鍛えていくわけです。王寺校では「アウェイ」の特訓講座への積極的な参加を勧め、それが合格実績にも実を結んでいるのだと思います。

 王寺校は初めにも申し上げましたように、私以下、新生・王寺校として張り切っています。指導スタッフのみならず、受付スタッフともども子どもたちへのケア、保護者の方々へのご対応に抜かりはございません。全員一丸となって万全の能開センター王寺校を、ぜひご自身の目でお確かめにお越しください。

 まず、学力診断テスト(入会テストを兼ねます)や体験授業をお受けください。入会テストのあとには、個別に教育相談もさせていただきます。

 ご入会された当初は少々苦労しても、その後ぐんぐん成長していった卒業生はいくらでもいます。お子さまを今だけで判断するのではなく、お子さまの可能性を信じ、あたたかく見守ってあげてください。そのまなざしは私たちも同じです。そして保護者の方と私たちが信じていればこそ、子どもたちは必ず伸びていきます。

 最後に、王寺校の目標を申し上げます。王寺校は「友だちといっしょに来たくなる学び舎」をめざします。そのためにはまず当の本人が満足していなければなりません。自分がやれていないときには真剣に叱られ、やったときにはしっかりとほめられ、言いたいことがあれば何でも話を聞いてもらえる場、そんなふうに楽しく学べて居心地がよい場だと自分が心底から思えるからこそ、友だちも誘いたくなる学びの場、それをめざします。

 言うまでもなく能開センターは学習の場です。だからこそ、「学習内容がわからない」が最大の居心地の悪さとなります。初めの話に戻るようですが、だからこそどんどん質問して「わかる」ようになってもらえることが第一なのです(笑)。

ありがとうございました。