指導者が語る合格指南

TOP > 指導者が語る合格指南 > 泉佐野校責任者 泉 貴士

泉佐野校、四半世紀の伝統をチャレンジャーの姿勢で鍛え直す

 中学受験を知り尽くすベテラン指導者。昨春、縁あって能開センターに入社。長年求めていた教育哲学をここに見出し感銘、指導にも一層の熱がこもる。今春、開校25周年を迎えた泉佐野校責任者に抜擢。Web配信の灘中入試解説や東大寺直前対策(今秋配信)の講師、また女子最難関クラスの国語担当など、国語指導者としての評価も高い。先日の「中学進学激励会」では漫才で芸達者ぶりを披露、硬軟併せ持つ逸材。

伝統はただ守るのでなく、常に新しくしながら本質を守っていくもの

私には、能開Webで灘中の国語入試問題を手際鮮やかに解説している泉さんのイメージがあったのですが、先日の卒業生たちを送り出す「中学進学激励会」での“はなむけ”の漫才、これもたいへんお見事で愉快でした(笑)。泉さんの別の一面を拝見できました。  

 いやぁ、お恥ずかしい限りです(笑)。

さて、能開センターに移られて1年、満を持して泉佐野校へ出陣ですね。

 はい、この間能開のエッセンスを学びつつ、気持ちのリハビリをさせていただきました。実は能開センターに移って、ぐっすりと睡眠がとれるようになりました。精神的なストレスがなくなったのです。さぼっているわけではありませんよ(笑)。能開では自分の気持ちを素直に出せるのです。私には能開の空気が合っているとともに、これが能開の魅力であり、子どもたちにとってもパワーの源だと思いますね。泉佐野校でも、これを活かしていきたいと思っています。

改めて、泉佐野校の新しい校責任者としての抱負をお願いします。

 能開センター・泉佐野校は今年開校25周年を迎えました。25年といえば、四半世紀。決して見せかけではない、確かな実績と高い指導力がここにはあります。しかしここまで来られたのは、何より地元の皆さま方のあたたかいご支持のおかげだと思います。

 「不易流行」という芭蕉の言葉があります。これは変化していく新しさの中にこそ俳諧の変わらぬ本質を追求しなければいけないという考えのようですが、これを拝借すれば、イノベーションの中にこそ能開の変わらぬ教育を追求しなければいけないということだと思います。

 能開センター・泉佐野校は長らく地元の教育“チャンピオン”でした。だからこそ、25年という長い歳月の中で、もしかして知らずしらず守りの姿勢に陥っていなかったかと私は恐れます。

もちろん、守るべき伝統はあります。しかしそれはただ守るのではなく、常に新しくしながら本質を守っていくものであり、そしてそのためには私たちは“チャレンジャー”の姿勢をとらなければいけないと思うのです。私はそういう姿勢で、泉佐野校の伝統を鍛え直していきたいと考えます。

まず誠実であること、そしていっそう活気ある校をめざしたい

 着任して日も浅く具体策はまだこれからですが、泉州エリア責任者の南さんとともに、能開の教育哲学を貫いた中学受験指導を徹底して進めてまいります。25年の歳月の中で、もしゆるんだネジがあれば1つひとつ締め直し、いま一度初心に立ち戻り、地元の教育に少しでも貢献できればと思います。

 思いつくまま所信として申し述べれば、まず誠実でありたいと思います。保護者の方に誠実であるというのは、お約束したことをしっかりと履行することはもちろんですが、それだけでなく、できないお約束はしないということを含めてです。それは、その場しのぎのごまかしではなく、どうすれば根本的な解決になるのかということをしっかりと考えて対応していくことであり、それこそが本当に誠実であることだと考えるからです。

 また、子どもたちに対して誠実であるというのは、真正面から子どもたちと向き合うということです。子どもだからといって、人間的にごまかしがあってはいけません。「夢をめざして努力しよう! ただ、夢はかなわないこともある。それでも、夢をかなえるためには努力するしかない。だからこそ、かなうようにがんばろう!」 このつながりをしっかりと伝え、結果だけでなくそこに至るまでの過程、努力すること自体の大切さ、尊さを学んでほしいと考えています。

 それから、自分の気持ちを素直に出せる能開ならではの、いっそう活気ある校づくりをめざします。元気よくあいさつができる、適切に気持ちを切り替えてけじめ・メリハリのある行動ができる、こういったことは「学習以前」ではなく、「学習の土台」となる生活習慣です。さらに言えば、この上に立ってこそ、努力し続けられる姿勢、良い受験があるのです。志望校合格とともに、良い生活習慣、学習習慣を、「受験」というまたとない機会を通じて身につけていくのが能開センターの中学受験です。

 ご家庭に対する、能開のこのようなスタンスがどうであったかは、この25年間の中で親子二代にわたってお選び、あるいはご兄弟姉妹をともにお通わせくださってきたことが大変ありがたい1つのご回答かとは存じます。ただし、不易流行、また謙虚にチャレンジャーの姿勢でこれを常に更新することを怠ってはならないと思っています。

3年間で身につける国語力は合格を越えて「生きる力」につながる

担当教科は国語ですが、どのような指導をされていますか?

 現在、小学4・5・6年生を指導しています。学年によって重点バランスは異なりますが、国語では3つの力を育んでいきます。漢字の読み書き、語句の意味や用法などの語彙力、文章の構成や内容を的確に理解する読解力(読む力)、そして与えられた設問の条件や意図を把握し適切に応答する解答力(解く力)です。

 小4では国語の基礎となる語彙力の育成に力を入れます。小5では読む力を中心に3つの力をバランスよく学びます。受験学年である小6になれば、解く力が特に重要になりますね。手前みそになりますが、能開の教材はとてもよくできています。語彙力養成用のテキストと、読解・解答力養成用のテキストの2本立てで、かつ“合格力”を逆算した形でカリキュラムがプログラム化されています。

 「わかる」と「できる」は別次元のものです。「できる」気になっただけの「わかる」から、本当に自分で「できる」ようにするのが能開のテキストであり、カリキュラムであり、授業です。能開の指導はすべて「できる」ことに向けて考えられています。入試では当然独りでできなければなりませんし、中学進学後の学習でもそうだからです。

 授業では、できるだけ子どもたちが自分の手を動かすよう、また自分の頭脳を働かせるよう配慮した指導を行っています。これらが学力を培う基本動作だからです。また、授業中は思考力や集中力のリズムを意識して、メリハリがある展開を心がけています。しっかりと聴く、書く、考える…。そして長時間の授業では気持ちの転換も必要です。緊張を笑いで一度解放し、新たな興味づけで次の学習テーマへと導いていきます。

 国語を通じては、受験を越えて、2つのことを学んでもらえたらと思っています。1つは他者の考えを理解するということです。他者が書いた文章を通じて、自分の考えだけでなくて多面的なものの見方ができる人になってほしいと思います。

 もう1つは、きちんとした表現力を身につけることです。ともすれば大人でもそうなのですが、子どもたちはものごとを擬音で説明しがちです。そうなるのはまず語彙力の不足です。そして記述力もその一部である表現力の不足です。能開の国語学習で身につけてほしいのは、合格とともに「生きる力」なのです。

ご家庭の進学戦略として揺るがぬ「6年一貫私立校」の優位性

2つのことを伺います。なぜ中学受験なのでしょうか? そしてなぜ能開センターなのでしょうか?

 ダイレクトですね(笑)。泉州は公立高校受験ニーズが比較的高い地域ですが、いまは大学進学率が50%を超えている時代です。要は各ご家庭の進学戦略なのです。どういうルートでいかなる大学・学部を経て、どんな社会人になろうとしているのかということです。私が申し上げたいのは、そういう中での進学戦略としての、6年一貫私立中学高校の優位性です。

 昨今少子化の影響でしょうか、“公立高校の復活”が喧伝されますが、大勢ではまだまだ大学進学実績における私学優位は揺らいでいません。確かに公立トップ高校だけはハイレベル私学校に匹敵しますがその数はほんの一握りで、高校受験からのここへの合格は本当に至難です。「高校受験で公立トップへ」というのは、中学受験以上にハイレベルの狭き門なのです。

 それからご承知の通り、2020年からは大学入試制度の大改革が予定されています。各私学では早くからこれへの対応が検討され、多くの学校でさまざまな準備がなされてきました。入試改革には未定の部分も残されていまして、今後も臨機応変の対応が必要となります。こういった場合の対応力でも私学が相対的に優れていることでしょう。

 さらに、そもそも私学選択のメリットは教育環境の良さにあります。たとえば、私立中学校と公立中学校との違いは実際に見学に行かれるとよくおわかりになると思います。礼儀作法などにも教育の行き届きぶりを実感できます。何より6年一貫私立のメリットは高校受験がないことです。これによって、中断がなく効率が良い学習カリキュラムの実行、首尾一貫した教育指導の実践、また多感な思春期をともに過ごす良き学友関係などを育むことが可能となっているのです。

 以上のように、志望の大学学部、そしてそこから社会での夢に向けてまっすぐに延びる6年間の“跳躍台”が私立中学高校なのです。

能開がめざすのは、子どもたちが中学進学後にこそ伸びていく指導

 では、その中学受験をするに当たって、能開センターのサポートがあればなぜ良いのかです。それはズバリ「中学受験のプロ」としての確かな信頼と実績を有すると同時に、お子さまのその後の人生の中での中学受験の意義を見通した、目先の結果だけにとらわれない誠実な指導を本気で行っているからです。

 能開の基本スタンスは「受験の主役はあくまでご家庭」との認識に基づきます。「中学受験とは何か?」を考えるとき、ここに立ち戻ることが重要だと思います。ご家庭にとって「何のための受験か?」「どんな受験にされたいのか?」です。これをしっかりと踏まえた指導が能開センターの中学受験指導です。

 「そうあってほしくない受験」の典型例は「燃え尽きて勉強嫌いになってしまう受験」でしょう。これは結果の合否に関わりなくあり得ます。見事志望校に合格し、さあこれから本格学習という段になって勉強にやる気をなくしてしまう。これでは文字通り「何のための受験か?」ということです。

 なぜこうなるのでしょう? それは目的と目標を取り違えて、「結果がすべて」「合格が目的」になっていたからです。おわかりのように志望校合格は通過点に過ぎません。なのに、そこを最終ゴールにしてしまえば、次へのやる気が起こらないのは当然ですよね。ましてや、第一志望校を逃した場合、何をかいわんやです。

 誤解のないように申し上げておきますが、合格をめざすことが良くないのではありません。それだけが自己目的になることが危険だということです。そこに至るまでのプロセスや努力自体に正しい意味を与えられるかどうかです。それは受験生本人はもちろん、保護者の方、そして私たち塾指導者のあり方いかんに大きく関わっています。

 能開の中学受験指導は、志望校合格は当然のこととして、その先に待つ中学進学後の学習と生活の質的向上をも見据えています。ホームルームや面談などを通じた意欲のコントロールや姿勢改善の生活指導、また能開ダイアリーの活用などを通じた計画立案や自学自習の方法指導はその一環です。私学の先生方に「能開出身生はどの子も素直で伸びしろが大きい」とおっしゃっていただきます。私たちがめざすのは、子どもたちが中学進学後にこそ伸びていく指導です。

 新任の責任者です。どんな人間かご覧に、お気軽にお越しください。直にお話させてください。今年は25周年でイベントも数多く予定しています。心よりお待ち申し上げております。

ありがとうございました。