能開特集

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要するに

今回とりあげた「コーディング」は、記号論的にみても記憶の枢要ファクターになっています。記憶の基準を共有できるまでの意味づけは、間違いなく記憶を強化していくことが明確だからです。「レミニセンス効果」は、印象深さによる記銘ですから印象的な意味づけをすればよいことを示していますし、周辺記憶の拡張は、事項を階層的に意味づけすることによる効能を示しています。そして、キーワードによるグルーピングこそ項目の関連性を認識していく意味づけ作業ですから、まさしく「ネットワーク学習」の原点といえます。

余談ですが、この原稿を起こしている最中、たまたまテレビを観ているとエチゼンクラゲを大好物とする魚がいるという情報が流されました。ウマヅラハギという魚だったのですが、おもしろいものだなあと思ったのは、特にその名前を覚えておこうと思ったわけではないのに、忘れられない状態になってしまった点です。それもそのはず、画面に現れたウマヅラハギの容姿に「あら、ほんとに‘馬面’なんだ!」と独り言を発してしまったのですから。この場合、エチゼンクラゲの異常繁殖の問題に対する認識とクラゲそのものへの知識に意外な存在を新たに知ってしまったことが相まって記憶の強化があったというべきでしょうが、やはり‘馬面’という印象的な事実の媒介を看過することはできません。

いずれにせよ、時間をかけるだけ、量をこなすだけの学習スタイルからは一刻も早く脱却し、意味のある時間とエネルギーの使い方をしていきたいものです。

その意味でも能開センターの「感動授業」に基づくダイナミックな学習フローに今後もご期待ください。

本文中に登場した「苗字必称令」の‘苗字’についてですが、なぜ‘名字’ではなく‘苗字’という漢字をあてているのかについて触れておきたいと思います。実は、‘名’とは地名を指し、‘苗’とは出自を指す漢字になっています。江戸幕府がこの‘みょうじ’にあてる漢字を‘苗字’に統一し、維新政府がその用法に倣ったという経緯があったようです。本文中に登場した「苗字必称令」の‘苗字’についてですが、なぜ‘名字’ではなく‘苗字’という漢字をあてているのかについて触れておきたいと思います。実は、‘名’とは地名を指し、‘苗’とは出自を指す漢字になっています。江戸幕府がこの‘みょうじ’にあてる漢字を‘苗字’に統一し、維新政府がその用法に倣ったという経緯があったようです。

今回はテーマにふさわしい手法で原稿を仕上げてみようとの試みで、本文中に出てきたエビングハウスの生没年以外一切資料の確認作業を行わず、すべて記憶頼みで形にしてみました。万一間違った事項などにお気づきの節は、能開センター近隣各校あるいは近畿地区 中学受験プロジェクトまでご一報くださいますようよろしくお願い致します。

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