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VOL.5 文章問題の得点を伸ばす方法(後編)
国語はPDCA [PLAN=計画、DO=実行、CHECK=チェック、ACT=行動] 文章問題の得点を伸ばす。(後編)

最終回は"文章問題の得点を伸ばす方法"後編です。

VOL.5 は雑誌『プレジデントファミリー』2011年4月号に掲載したものです。

文章問題の設問形態は大きく分けて2パターン

国語の文章問題において設問形態は大きく二つに分けられます。そこで、今回はその二つに対応するための「判断と捜査」「操作と出力」をお教えします。

Ⅰイコールや対立の関係を把握する

Ⅰは「〜とはどういうことですか」「〜とは何ですか」という形式の設問。物語文でも心情把握に関係のない設問がこれにあてはまります。この形態では次の内容が問われます。

・事実やできごとの定義(筆者独自の意味付け)
・事実やできごとの言い換え説明(具体例・比喩)
・対義表現の発見(二項対立)

これらを正しく判断するためには、次の表現がどこにあるのかを捜査しておかなければなりません。

「意見・主張」の文もしくは「統括」の文(〜なのだ。〜なのである)、「AとはBである=定義文」
「まとめ(抽象・主張)」の 表現と、その「言い換え(同義)」の表現との関連づけ
※「まとめ」=「具体例(根拠)」=「比喩」
※A「つまり」B、A「たとえば」B、A「しかし」B等の接続語に注意
「問題提起」に対しての「回答」と、その「根拠(事例・比喩)」の関連づけ
※段落頭の接続語に注意
事情・できごとと心情の関連づけ(物語文)

Ⅱ因果関係を把握する

Ⅱは 「〜はなぜですか」「〜の理由を説明しなさい」という形式の設問。そこで読み取るのは、次のことです。

・事実と事実の間にある「因果関係」
・一つの判断や意見の「根拠」となる事実や原理・原則

また、物語文や随筆文の「〜とありますが、どういう気持ちですか」という形で心理状態・心理内容を読み取らせる問題も同じ形態になり、
《事情・できごと(原因)→心情の変化(結果)→心の変化の表れとしての描写(態度や行動・言動・たとえ・表情・情景)》
といったできごとと心情の「因果関係」を「描写」を通じて考えます。

Ⅱを正しく判断するための捜査は次の通りです。

「AとはBである」という定義文があれば、その理由・根拠はどこにあるのかに注意
A「なぜなら」B、A「というのは」B等の接続語に注意
「〜から」「〜ので」「〜ため」などの文末表現に注意
》が無い場合でも「原因→結果」の関係を意識

ⅠⅡが傍線部・空所補充の時は近くから遠くへ

傍線部・空所補充の問題は基本的にはそれを含む一文の構造で考えます。そこでは、主語・述語・修飾語を必ず捉えてください。「主語=述語」の文で述語に傍線部や空所がある場合は主語の解読が解答への重要な手かがりになります。これで解決しなければ、接続語・指示語を活かして前後の文との連接を考えます。接続がイコールなのか因果もしくは対立なのかを捜査するということです。そうして同段落内を捜査してください。それでもだめなら、段落と段落の連接を考えます。ただし、全ての文と文の間、段落と段落の間に接続語があるわけではないので注意が必要です。

記号選択は選択文を読解する

記号選択の問題では、単に記号から選ぶのではなく、選択文を読解するという認識を持ってください。主語が同じでも使い方で文意が変わる述語は丁寧に見ましょう。また選択文が長い場合は、重文なら前半と後半で、複文は修飾関係を見ながら、分けて考えます。更に注意するのは、選択文が本文を"大小転一外"でひねられていないかということです。「大」は言い過ぎ、「小」は情報不足、「転」は因果や条件のねじれ、「一」は一般的には正しいが本文と違うこと、「外」は論外です。ですので、本文と同じと思っても本当に同じか、よく見直してください。

そして答えの見直しは、すべてを答えてからではなく、大問題を一つ終える度にしましょう。すべての問題を終えてから見直しをすると勘違いして正答を書き直すことがあるので、本文が頭の中にあるうちがベストです。

間違った理由の追求が「やり直し」のポイント

ここまで問題の解き方についてお話ししてきましたが、最後に次につなげるCA(CHECK、ACT)について説明します。ポイントは次の2点です。

なぜ捜査・判断を誤ったか
どうすれば次の試験で誤った操作・判断をしなくなるか

この二つが明確にならなければ「やり直しができた」とはいえません。ですからもう一度解き直しをする行為が必ずしもよいとは限らないのです。こういったことが国語の勉強方法がわからないといわれる点です。誤答をしているのは、どこかの認知や捜査・判断でエラーがあるからです。ですから、まずどの段階で間違っているかを追求してください。問題集の解説にある「32行目に◯◯と書かれてあります」「前段落に◯◯とある」といったことを納得しても、次に別の問題をした場合に活かすことは極めて難しいと言わざるを得ません。

大切なのは次への「ACT」(定義文は必ずマーク・筆者の意見は文末を見る・できごとと心情の因果を結ぶ等)をはっきりさせることです。

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