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授業、オリジナルテキスト

「算数大全」編集責任者 紙田 敦史

『算数大全』の開発コンセプト

子どもたちを第一志望校合格へ合理的に導くにはどうすればいいか? 合格率をもっと高めるにはどうすればよいか?――そういう命題のもとに、私たちは算数テキスト『算数大全』および各学年の算数指導カリキュラムの開発を進めてきました。

能開センターの算数科では、5年次終了段階(学校では5学年1月度)までに受験に必要とされる全単元学習を履修します。つまり、必須事項を4・5年の2年間で学習した上で、6年の1年間で2回目・3回目の応用学習を行います。それを通して実際の受験校の出題レベルに向けて習熟させていくのです。

基幹講座である本科ゼミでは「単元内容の基礎固め」を、そして土曜特訓では「単元内容の深化」を実現し、これに対して6年次だけ開講している日曜実戦講座では「単元内容の総合化」を志向します。この日曜実戦講座では、履修した複数単元についての習熟度を一挙にテストで発揮させるという実戦的な授業により、実際にアウトプットされた状態で現状学力を把握し、それを次への指導に当てていくわけです。

受験最終学年である6年用の算数教材群については、つまるところ本科ゼミ・土曜特訓・日曜実戦の週3回の算数授業を有機的に関連づけて、いわばスパイラル(螺旋)的に学力が向上していくようなものにしたい――これが開発コンセプトです。

「仕上げる=得点に繋げる」という言葉の重みを問い直す

入試では、「この問題が合否を決める」というキーの問題(合否分岐問題)が存在するものです。それらを効率よく学習することで、入試本番での得点力を向上させることができるのです。

もちろん合否分岐問題よりも1~2レベル平易な必須正答問題での不正解はそのまま不合格に直結します。勝負に挑む前段階での<不合格>は何としても避けなければなりませんので、受験予定校の必須正答問題は、文字通り<仕上げる>必要があるのです。

日曜実戦講座の目的は、1点目が「必須正答問題を速く正確に解答する」、そして2点目に「合否分岐問題を解答する」ということです。

難易度レベル上では「解ける問題」であっても、限られた試験時間でキチンと正解に到達するということは、それなりに困難なことです。やはり算数のできる子どもは、テキパキと容易に切り返すことができますが、逆に算数の苦手な子どもは、同じテーマを順番に学習しているときには解けても、切り返しが要求されると、時間内にはしくじるということが多々あるのです。

どのレベルの受験生であっても、その意味では<仕上げる>という言葉の重みを改めて問い直さなければなりません。究極は《何度やっても安定的に完答できる》――その境地まで達したとき初めて<仕上げ>が完成したといいます。

一人ひとりの<仕上げ>を求めて、私たちの能開算数のスパイラル演習が続けられるのです。

正答率こそすべて

では、どうやって子どもたちに提供すべき最適の問題群を精査するのでしょうか。

私たちには、入試で出題された全問題に対して一問ごとにその単元内容と難易度を解析する精緻な入試問題分析という伝統がありました。それによって確立されたのが、どの進学塾にも先駆けて得た志望校ごとの合否分岐ゾーン・必須正答ゾーンという実戦概念です。そして、その概念に導かれるようにして、私たちは膨大な問題群に分け入ってその中から最適な一問一問を、単元別かつ難易度別に選択・編集してテスト・テキストを制作します。そしてそれを実際に授業で活用した後、得られる子どもたちの正答率という膨大なデータを集積し、分析・検証し、再度難易度を判定し直して、次年度のテキスト・テストを全面改訂するという気の遠くなるような作業を繰り返し行ってきました。

これにより、本科ゼミではその単元のスタンダード問題を網羅することができましたし、土曜特訓では合否分岐ゾーンの最高レベルまでを、そして日曜実戦講座では、レベルをさらに絞って、より焦点の合ったレベルの実戦演習を行うことができるようになりました。

「一人別成績管理」で一人ひとりに最適な学習を

一人ひとりに、一問でも多く、合格可能性を高める問題群に接する機会を増やしたい

能開センターが他の進学塾と決定的に違うのは、子ども一人ひとりの「一人別正答率」を丹念に追っているところです。既に触れましたように、私たちは2004年度より毎月実施のすべての実力テスト(2017年度より到達度判定テスト)・公開模試について、一人ひとりの一人別正答率をもとに基幹講座のテキストを改訂し続けてきました(テストはいうまでもありません)。

お預かりしている子どもたちの算数力には、客観的に診て様々なレベル層が存在します。その一人ひとりに、一問でも多く、合格可能性を高める問題群に接する機会を増やしたいのです。子どもたちの学習時間は有限です。彼らの持ち時間を有効活用したい、そのためには、一問でも多く「合格可能性を高める問題群」に接する必要があるのです!

一般に、難しすぎる問題群は、解答する気力をそぐ場合があって非効率になりますし、平易過ぎる問題群も、それにかける時間の割に増加得点が少なく、これも非効率になります。そこで、ピンポイントのように、それぞれのレベルの子どもにそれぞれの段階で習得すべき最適レベルの問題群が存在するはずであり、それの問題群こそが「合格可能性を高める問題群」なのです。それをあらゆるレベルの子どもたちにふんだんに提供したい――それが私たち教材に関わるスタッフの役割なのです。

6年次では年11回実施される公開模試。指導陣は、実施当日の日曜日の夜には、全会員生の一問別正答率データを掌握、1ヵ月間の指導を振り返る材料とします。その上で、例えば公開模試での正答率が20~30%の問題は大阪星光・東大寺学園志願者にとって大事な問題、正答率40~50%が清風南海にとって大事な問題であって、それぞれの志望校に応じて強化しクリアしなければならない問題が異なることを理解している指導陣は、お預かりしている子どもたちに本当に必要なレベルの問題群を取り組ませるわけです(能開センターがやみくもに難問ばかりの演習をさせない所以です)。

データを活用して編集している『算数大全』は毎年進化し続けます。算数テキスト制作室はこれからも子どもたちの得点力・合格率を高めることのできる最高の教材を提供したいと考えています。ご期待ください。