河内長野校責任者が語る"合格指南"
この記事は 2018年10月04日 に書かれたものです。
現在は状況が異なる可能性があります。
『時代が変わっても、変わらない能開センターの思いと指導』
河内長野校責任者:鶴田 惇
能開センターで自身が指導を受け中学受験してきた体験をしっかりと踏まえ、子どもたちの気持ちを知り尽くした親身な中学受験指導を実践。思いがけない校責任者指名にも、得意の将棋技能をイベントに活かすなど果敢にチャレンジ中。受験合格はもちろんのこと、その先にあるものを得るための受験指導をめざします。
能開生から能開指導者へ。変わるものと変わらないもの
元能開生だそうですね。
はい。能開プレスクールから通っていました。以来、小学生になっても能開センターにずっと通い続け、中学受験しました。当時の難波校です。
それはすごいですね。その後、指導者として古巣に舞い戻り、とうとう校責任者です。いかがですか?
自分が能開で先生からいろいろなことを、勉強だけでなく将来の夢や希望についても教わってきました。今度は自分が子どもたちの夢や希望についていっしょに語り合い、それを叶えていく手伝いをさせてもらう番だと思っています。
そういう意味で、能開生から指導者へ、さらにあこがれの校責任者へと、まるで夢のようです。入社して「いつかは校責任者に!」と思っていましたが、まさかこんなに早くに実現するなんて。周りには先輩方も多くいるのに若輩の自分でいいのかとも思いましたが、今はとにかくこの大きな仕事に毎日必死に食らいついています。大変ですが、やりがいがあり、楽しいです。
ところで、自分が子どもだった頃とは時代が移り変わっています。世界中でインターネットやスマホなどの普及による国際的な情報社会化が進展する一方、日本社会では少子高齢化、価値観の多様化がますます進み、少なくなった子どもたちが大切にされていると同時に、スケールが小さくおとなしくなっているようにも思います。
また、教育面では子どもたちの将来像がよりヴァラエティー豊かに広がるとともに、進学進路や学習観も以前とは相当変化しています。こういう大きな社会変化の中で、能開センターの役割も改めて位置づけ直していかなければならないのだと考えています。
でも、何でもかんでも変えればよいということでもないと思います。変えてはいけないこともあるのだと思います。たとえば子どもたちの教育そのものについては、どうでしょう? 私には、変えてはいけないことの方が多いような気がします。
能開センターでは、テキストなどの教材やさまざまなシステムは変わりましたが、その根本的な考え方や指導そのものについては、私自身が生徒として通っていた頃とあまり変わっていないように思います。たとえば、能開ならではの先生と生徒の心理的距離感の近さ、先生方の子どもたちにかける熱い思いは以前と少しも変わっていません。
まず心がけるのは子どもたちをしっかりとほめてあげること
そんな私自身の経験も踏まえながら、私が河内長野校の校責任者として、まず心がけているのは、子どもたちの良いところ、長所や頑張っていることをしっかり見つけてあげて、一人ひとり、それをきちんとほめてあげることです。子どもたちは案外ほめられていないのです。
勉強に限りませんが、何事も「仕事」の成功には、やる気、モチベーションを心の燃焼エネルギーにして好循環サイクルを回すことが不可欠です。やる気になって、前向きに試行錯誤しながら努力するから、これまでと違う良い結果も生まれるのです。そして今度はその結果が次のやる気につながる好循環サイクルの刺激となります。
反対に、ある結果をただ否定的に捉えてしまって、「どうせ、やってもダメだ」と何もしなければ、当然良い結果など出るわけがありません。そしてますますやる気をなくしていくというのが悪循環サイクルです。やらずにできるはずがありません。
実際、テストの得点はある表れ、ある一面での結果にすぎず、それがその子の力のすべてでは決してありません。その得点の影には、まだ得点にできていない努力がいくつもいくつもあります。得点化まで、あともう一息なのです。
そんな未成熟の得点をリアルの得点に変えていくことが勉強であり努力だと理解させてあげたいと思います。ほめて力を伸ばすというのはそういうことです。河内長野校では先生同士でいつもそのための情報交換をしています。あの子はあそこがわかればできるようになるぞとか、この子はこのクセを直せば大丈夫だとか。
また、子どもたちをしっかりとほめるため、個別面談の機会を多く持つようにしています。たとえ励ましや注意点が同じでも、教室でみんなに話すより、やはり一人ひとりに語りかけてあげるのが効果的です。また、それ以上に、一人ひとりの話を、心で思っている気持ちを聞いてあげる良い機会だと思っています。
同じように、保護者の方々とのコミュニケーションも欠かせません。私たちからお伝えしなければならないこと、それには全体情報もありますし、お子さまお一人だけに関することもあります。逆に私たちがお聞きしておかなければならないご家族ごとのお話もきっとあると思います。定期的な懇談会に限らず、ご希望に応じていつでも個別面談の機会を設けています。
社会についての様々な学びを埋め込んだ受験社会科を指導
先生の指導について、お聞かせください。
はい。社会科について、お話しさせてもらいます。社会科は学生時代に追究していた学問であり、私は6年生の受験に向けた特訓講座「日曜実戦」では、天王寺校で「四天王寺クラス」の社会科担当もしていますので。
ご存じの通り、いまや四天王寺中学校を含め、中学入試では3科受験か4科受験かを選択できるのがふつうです。つまり社会科を受けなくても、たいていの志望校は受験できます。3科か4科かの選択は、本人の総合成績、性格や学習特性などから判断すべきことですので、それをとやかく言いません。ただし、いくつかの誤解だけ解いておきたいと思います。
まず、「4科より3科の方が楽だ」ということはありません。どちらも同じです。安易な道を求める気持ちこそ、受験学習の一番の敵です。同様に、合格に3・4科どちらが有利不利ということもありません。年度により問題は変わりますし、それを当てにしているようでは合格におぼつかないのです。
最後に、3科受験でも社会科の学習がなくなるわけではないということです。受験と学習は別物です。小学校での社会科の学習はちゃんと中学校以降の学習につながっています。たとえ受験科目からはずれたとしても軽視してはいけません。逆に、受験科目に社会科を選んだ人は中学校での学習を先に始めたくらいの気持ちで臨みましょう。
実際、たとえば四天王寺中学校の社会科入試は教科書の徹底理解が問われる内容です。それに時事問題、つまりニュースをしっかり見るなどして社会の動きについて理解があれば、社会科は十分合格点です。そんな小学生に来てほしいとよくわかる入試内容だと思いませんか。少しだけ宣伝をすれば、日曜実戦・四天王寺クラスでは新傾向の記述問題の対策に添削指導も行っています。
さて、改めて社会科とはどんな勉強なのでしょう。歴史・地理・公民の3分野に分かれていますが、めざすところは同じです。すなわち、未来の社会で活躍できる子になってほしいということです。社会科とは、そのために文字どおり「社会」について学ぶ学習です。社会とは人間が暮らすところ、これまでの暮らしも含めて、人間の生活すべてです。
そんな幅広い社会が対象ですので、多面的・多角的なアプローチが必要となります。歴史では時間的なつながりの中で社会や国家の成り立ちや変化を追いかけ、地理では空間的な広がりの中で地域ごとの自然的な条件や産業を知り、公民では社会の仕組みを、政治・経済・法律などを通して学びます。
社会科は決して暗記科目ではありません。タテやヨコ、さらには見えないもののつながりの中で、出来事とものごとの理由と結果を理解する学習です。そして、そこで学んだ「ものの見方」を未来の生活に活かしていく学問だといえます。私もそんな学びもきちんと埋め込んだ受験社会科を力いっぱい指導しています。
能開・河内長野校を知る機会、体験イベントが盛りだくさん
河内長野校で行う秋行事をご紹介ください。
特別企画の「将棋イベント」もあると聞きました。
ありがとうございます。10月下旬から11月にかけて、どなたでもご参加いただける学習イベントをたくさん予定しています。特に能開センター未体験の方には、ぜひこの機会に一度お越しくださればと思っています。
今年の企画は、小学校低学年のお子さまがきっと理科、算数、国語に楽しく興味を持てるきっかけになる体験授業で、理科イベントでは「てこのつりあい実験~ぐらぐらゲームに挑戦!」と題して楽しい実験を行います。なお、この実験で使った器具はお持ち帰りいただけます。
算数イベントでは「パズルの缶詰~思考力・試行力アップ!」と題して、数のパズルで競い合い、子どもたちの数感を養い、鍛えます。そして国語イベントは「読解アドベンチャー」と題して、漢字やことば、読み取りの遊びを通して、国語の楽しさを体験します。(以上3つのイベントは小学2・3年生の方が対象です。)
ほかに、親子でチャレンジできるイベントもあります。受験にも役立つ「科学クイズ大会」や算数の図形工作「多面体のふしぎ」です。どちらも、親子で面白く楽しめながら、きちんと学習にもなっていることが特長です。(以上2つのイベントは小学1~3年生、その保護者の方が対象です。)
さらに、親子でご参加いただけるイベントには、堺東校開催にて、小学4・5年生および保護者の方対象の「親子で学ぶ!入試分析会」があります。今年は、男子向けの「大阪星光・西大和・東大寺」、女子向けの「四天王寺・西大和」、男女向けの「清風南海」、以上3つの入試分析会を実施します。詳しくはお問い合わせください。
将棋を通して今の子どもたちが求められている力を養いたい
先ごろ、中学2年生で最年少棋士としてプロデビューを鮮やかに飾り、その後も破竹の勢いで29連勝した藤井聡太七段の活躍が話題になりました。これにあやかり、河内長野校限定でスペシャルイベント「最強の脳トレ・将棋道場~将棋で『考える力』をつけよう!」を行います。
第1回は9月30日に実施予定でしたが、残念ながら台風で延期となりました。そこで10月21日に第1回を、11月3日に第2回を実施いたします。小学1・2・3年生のお子さまが対象です。私が直接指導いたします。将棋が初めての方もご安心ください。こまの動かし方からお教えします。
将棋には、はやりのゲームとは違う真の魅力があり、そこで今の子どもたちが求められている力、たとえば集中力、あきらめない心、ねばり強い思考力を養ったり鍛えたりすることができると思うのです。それは能開センターで取り組む中学受験のための学習にも深く通じています。
余談になり恐縮ですが、実は私も小学生のころ将棋少年でして、本気でプロ棋士への登竜門・奨励会入りをめざして頑張っていました。小1のころ祖父に教えてもらい始めたのですが、日本将棋連盟の関西将棋会館という所にも通い、大勢の同好の士とともにそこで力を磨いていました。
プロをめざす奨励会入りには年齢的なタイミングがあり、中学受験をめざす小学生のころがちょうどそうで、中学生ではもう遅いのです。あの羽生竜王や藤井七段も、確か小学生で難関を突破し入門しています。私も、能開センターに通いつつ、中学受験するか、それとも奨励会に挑戦するか、と歩むべき道について迷っていたのです。
小4のとき、連盟主催の「小学生将棋名人戦」大阪予選でベスト4にまで勝ち進みました。結局、そこで私は負けたのですが、このとき「プロにはなれないな」と私なりに限界を感じました。一方、私に勝ったその人は大会で優勝し、その後プロになりました。
今から思えば、プロ棋士になるなんて、私にはとても難しくとても厳しい道でした。たとえ奨励会入門が許されたとしても、その最上位・三段リーグ(約40名)まで勝ち上がり、そこからさらに勝ち抜いてプロである四段に昇段できるのは年間たった4名です。東大に入るより、プロ野球選手になるよりも難しいと言われます。
プロ棋士の道はきっぱりあきらめましたが(笑)、将棋を愛する気持ちは今でも変わりません。ぜひ将棋を通して、いろいろなことを学んでほしいと願う次第です。イベントでは、まずタテヨコ3マスずつ、9マスからなるミニ将棋盤を使って対局し、つめ将棋で腕を磨いてもらいます。その後、上達度に応じて対局もしたいと考えています。私がお相手します。皆さんのご参加をお待ちしています。
中学受験の先にあるものを得るための受験指導ができたら
これからの抱負をお願いします。
いつも風通しの良い校でありたいと思います。まず、子どもたちが質問や相談したいことがあれば何でも気軽に話せる雰囲気を保ちます。これは私たちが無意識に発信しているオーラが子どもたちを受け容れようとしているかどうかだと思います。同様の心構えで、保護者の方々にも接したいと思います。そういう気持ちで、皆さんをお出迎えするフロントにも立ちたいと思います。
また、スタッフ間のコミュニケーションも風通しがより良くなるように心がけ、しっかりと連携のとれたチームワークを保ちます。指導チーム、校運営チームのパワーアップが子どもたちのいろいろな力の向上にもつながっていくと考えますから。
最後に、一人ひとりに「中学受験をして良かった」と思える受験をいつもサポートできる校でありたいと思います。人生でたった一度しかできない中学受験、この体験全体を通して、受験合格とともに学力および人間的な成長の歩みを大きく前へ進めてほしいと心より願うのです。これは、時代が変わっても変わらぬ能開センターの思いです。
中学受験は後からふり返れば1つの通過点です。だから、自分と周りの人たちを信じ、精いっぱい努力し、自分の力を限界まで伸ばし、思い切ってチャレンジしてみてほしいのです。そうすることで得られるものが必ずあります。受験を通して自分自身にトライし、学力面でも人間的にも一回りも二回りも大きく成長するチャンスとしてほしいのです。
本当に「中学受験をして良かった」と思える受験ができたなら、さらに次の目標にもきっとそれ以上の決意と努力で立ち向かうことができるはずです。能開センターはそれぞれの志望校合格とともに、今後のための着実な基礎学力、そして前向きでチャレンジ精神あふれる心を、一人ひとり受験でつかみ取っていってほしいと考えます。中学受験の先にあるものを得るための受験指導ができたらと心より思います。
能開センター河内長野校はこの地域で一番の中学受験塾です。近畿圏最難関の灘をはじめ、東大寺学園、大阪星光学院、清風南海、四天王寺、もちろん地元の清教学園などにもどんどん受験生を送り出し合格者を輩出しています。中学受験のことなら、何でもお任せください。
中学入試の仕組みは毎年変化しています。中学入試の最新情報、受験学習の実際について、また能開センターの指導について、説明会および質疑応答を頻繁に行っています。ぜひ直接お話をお聞きください。また、ご質問ください。お待ちしております。まずは河内長野校までお気軽にお問い合わせください。
ありがとうございました。
河内長野校責任者
鶴田 惇
自身が能開プレスクールから能開センター卒業まで通い続けた、根っからの能開っ子。縁あって、古巣の能開センターに入社し、大阪南の各校で指導、活躍。2018年、河内長野校責任者に抜擢。日曜実戦・四天王寺クラス社会科担当も務める。