能開の先生が選ぶ
~小学生の時に読んでほしいこの一冊

能開の先生が選ぶ~小学生の時に読んでほしいこの一冊

私たち、中学受験指導スタッフがおススメする、ぜひ読んでほしい本第3弾を紹介します。

各科目の先生より「私自身が学習に興味をもつきっかけになった本」、「子どもたちが学習に興味をもつきっかけになる本」などなど、皆さんにぜひ読んでほしい推薦本を掲載しました。

保護者の方と一緒に選定して読んでください。

国語科

石原 大輔
草津校
『こころ』
夏目 漱石(著)
言わずと知れた日本文学を代表する名著。高校時代に初めて読んだときは普通の印象だったが、その後時間を置いて二度目に読んだ時には衝撃を受けた。三部構成になっているが、前の二部は全てが三部のためのお膳立てになっており、張り巡らされた伏線、好奇心をかきたてる示唆の応酬…。そして全てが明かされる第三部。構築美すら感じる、私にとってはバイブル。
泉 貴士
天王寺校
『あすなろ物語』
井上 靖(著) 新潮文庫
小学生の高学年のころ、初めて読んだ本格的な文学作品です。あすなろとはヒノキに似た常緑樹で、「『あすは(ヒノキに)なろう』とする樹」というのが名前の由来とも言われています。主人公・鮎太も、ヒノキに憧れるあすなろのように背伸びしていましたが、あすなろのような情熱がなくなっていることに気づいてしまったときの戸惑いや安心感に共感を覚えたことを記憶しています。
露口 和男
和歌山校
『未来形の読書術』
石原 千秋(著) 筑摩書房
「期待の地平」「予定調和」、これが物語文の「隠されたルール」であることを教えてくれた書です。文学作品とは、読者が自分自身に出合う場所であるという「受容理論」についても分かりやすく説明してくれています。
『ポケット詩集』『ポケット詩集Ⅱ』『ポケット詩集Ⅲ』
田中 和雄(著) 童話屋
友だちへの「いいね」をクリックできない。自分の胸の内で「いいな」をおしてしまって自己嫌悪。ポケット詩集に収録されている茨木のり子さんの詩、「汲む ―Y・Yに―」が支えてくれます。座右の書にふさわしい詩集です。
山田 太郎
住道校
『秘伝 中学入試国語読解法』
石原 千秋(著) 新潮選書
夏目漱石研究者の作者が子供の中学受験を通して、中学受験を概観する1部と、日本文学研究者の目から見た中学受験国語の読解法が記載されている2部は、保護者特に父親にも参考になる1冊です。この本を読んで、お子さんの中学受験国語教材を「解いてみたい」と思わせる1冊です。

算数科

池田 知弘
上本町校
島ノ江 晃央
生駒校
『算数なるほど大図鑑』
桜井 進(監修) ナツメ社
これは面白い!算数の非常に興味深いテーマが数多く紹介されています。受験算数に役立つ内容ももちろんありますが、本書の真の素晴らしさは受験には役立ちそうにもない項目にあります。「練習」じゃない真の「学び」を楽しめるおすすめの一冊です。小学3年以降向け。
岸本 裕貴
上本町校
『数の悪魔』
ハンス・マグヌス エンツェンスベルガー(著) 晶文社
夢に現れたゆかいな悪魔が少年に語りかける物語の中で、身近な現象を通して「数」への興味を引きつけていくストーリー。全学年向け。高学年の方が本書の内容をより深く理解できますが、どの学年でも面白さは味わえます。
島ノ江 晃央
生駒校
横川 聡樹
上本町校
『浜村渚の計算ノート』
青柳 碧人(著) 講談社
算数の本、といえるのかどうか微妙なライトノベル調のミステリーです。日本を揺るがす数学を題材とした大事件を、数学好きの天才少女が快刀乱麻の大活躍で解決するといったストーリー。算数の要素を楽しむも良し、はたまた勉強疲れの頭を休ませるラノベとしても良し、楽しみ方は読み手次第です。

理科

中野 克己
梅田校
『科学のなぜ?ビジュアル新事典: 理系脳が育つ! (自由自在Visual)』
理科教育研究会(著) 川村 康文(監修) 受験研究社
子供が「なぜ?」と思う様々なことを、全ページカラーのわかりやすいイラストで説明。物理・化学、生物、地学、まんべんなく全240テーマ。理科に興味がなくても見てみたい、読んでみたいと思ってしまう事典です。
大澤 英亮
西宮北口校
『月の満ち欠け絵本』
大枝 史郎(文) 佐藤みき(絵) あすなろ書房
月の満ち欠けの仕組みを分かりやすく図解している点。さらに広く一般に知られている月の呼称だけではなく、それぞれに名前がついており、その由来についても詳しく解説がつている点。数年先の月の暦がついているところも良い点。
河原 豊
八木校・王寺校
『ジュニア空想科学読本』
柳田理科雄(著) 角川つばさ文庫
昔話やアニメなどの話題を理科的に楽しく説明しています。「赤ずきんのオオカミは人間を本当に飲み込めたのか」「かぐや姫の竹はなぜ光るのか」など架空の現象を科学的に解明しており現在20巻まで出ています。
岡本 潤一
四条烏丸校
『日本の生きもの図鑑』
石戸 忠(監修) 今泉 忠明(監修) 講談社
よく見られる動植物を、街・水辺・山・里・海と観察される場所に分けてカラーイラストと説明を記載。動植物への興味を持つきっかけとなる本。中学入試で出る動植物も巻末の索引で見つけやすく、調べ学習にも役立つ。
大嶋 康孝
上本町校
『「ロウソクの科学」が教えてくれること』
マイケル・ファラデー(著) 白川 英樹(監修) SBクリエイティブ
化学者・物理学者であり「電磁誘導の法則」の発見者として知られるファラデー。彼が子供たちのために行った講演を本にしたものが「ロウソクの科学」です。本書は、写真や図解も多く、読みやすいのでおすすめです!
安川 善人
いずみ校
『今さら聞けない科学の常識』※シリーズものです
朝日新聞科学グループ(編集) 講談社
「自然・環境」「地球・気象」「医療・健康」など分野に分けられていて、テーマごとに3~4ページ程度にまとめられ、いろんな分野・いろんなテーマが記載されているので、興味がわいてくるので、おすすめです。
『図解雑学 ブラックホール』
前田 恵一(監修) ナツメ社
2020年のノーベル物理学賞は「ブラックホール」がキーワードです。ブラックホールや天文学に関して、1つのテーマにつき2ページ構成で、はじめの1ページで文章による解説が完結し、もう1ページで図解による説明となっており、とても読みやすくなっています。
『宇宙100の謎』
福井 康雄(監修) 東京新聞
太陽の謎・宇宙開発の謎・星や銀河の謎・ブラックホールの謎など、神秘的な宇宙についての謎をわかりやすく説明しています。宇宙の様々なことに興味がわいてくる内容になっており、この時期の読み物としても、とてもおすすめします。

社会科

浅野 貴充
草津校
『ジュニアエラ』(朝日新聞出版)
『月刊ニュースがわかる』(毎日新聞出版)
ともに小学生向けにニュースをイラストや図表を多く使い、わかりやすい言葉で解説している月刊誌です。大人が読んでも面白く、親子で社会のことに関心を持ってもらえる雑誌です。
三浦 卓也
枚方校
『こども六法』
山崎 聡一郎(著) 弘文堂
刑法、民法、憲法を学ぶとともに、いじめなどから自らを守る知識(武器)を得ることがテーマになっています。毎回ある挿絵(伊藤ハムスター)も可愛くて、とても内容が理解しやすいつくりになっています。
小津 治子
生駒校
『こどもの教養図鑑 世の中のしくみ』
誠文堂新光社
高学年向きですが、小学校の先生たちが、社会のさまざまな問題について、子どもたちにわかりやすく解説した図鑑で、「考える社会」を実感できる本です。
『るるぶ 地図でよくわかる 都道府県大百科』
JTBパブリッシング
受験に役立つ旅行ガイドブックです。家族旅行などの際に、主体的に旅行先の産業や名所などを調べることにより、本で学んだこととリアルな体験を結びつけることが可能な冊子です。

アーカイブ

2020年春版

記事の日付:2020/04/10

私たち、中学受験指導スタッフがおススメする、ぜひ読んでほしい本第2弾を紹介します。

国語を好きになるきっかけとなった本、主人公に感動して泣いてしまう本、そして中学受験によく出題される本などなど、私たちが皆さんへぜひ読んでほしい推薦本を掲載しました。

保護者の方と一緒に選定して読んでください。

石原 大輔
草津校
『夏の庭 The Friends』
湯本 香樹実(著)
死を意識するようになった少年たちと老人の交流を通じて、「思いやり」「記憶の伝承」の大切さを学び成長する物語。心の琴線に触れる場面も多い超傑作。
『日本語 表と裏』
森本 哲郎(著)
日本語の美しさ、繊細さ等を成り立ちの背景・由来から繙く超傑作。言葉に興味を持つきっかけとなること間違いなし。
泉 貴士
天王寺校
『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』
川上 和人(著)
鳥類学者として研究に勤しんでいる筆者。研究に没頭する中で起こる様々な出来事を面白おかしく紹介し、「研究」を身近なものに感じさせてくれる。
『植物はなぜ動かないのか 弱くて強い植物のはなし』
稲垣 栄洋(著)
弱肉強食の自然界において、一見弱そうな動植物たちが、様々な生存戦略を駆使している。植物たちの豊かな生き方を紹介している。
上野 誠一
上本町校
『小学生なら知っておきたい教養366』
齋藤 孝(著)
2018年世界的にベストセラーとなった「1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365」の小学生版とでもいうべき芸術・科学・ことば・人物・歴史のジャンルの知識を、一日一ページ読み切りでまとめられている。教養をはぐくむ入門書としておすすめです。
『道具と機械の本』
マコーレイ(著)
てこ、缶切り、ミシンから自動車エンジンや飛行機のレーダーまで、どのような原理、しくみでなりたっているのかをオールカラーのイラストで解説する機械の世界へのガイドブック。大型本で高価ですが、機械好きの子には手にとってほしい名著です。
『エンダーのゲーム』
オースン・スコット・カード(著)
コミュニケーションのとれない未知の異星人バガーの侵略を二度は阻止した人類が、その第三次攻撃に備え司令官を育成するバトルスクールを開き、世界中から優秀な子どもたちを集める。最有力候補のエンダーはわずか6歳。周囲からのプレッシャーに負けずに成長していく。ジュブナイル小説とSFの融合であり、日本の様々なアニメの源流ともいえる作品です。
臼井 千夏
堺東校
『にゃんそろじー』
中川 翔子(編)
猫が登場する作品の短編集です。夏目漱石や井伏鱒二などの文豪から村上春樹、加納朋子、光野桃など今の時代に活躍する作家まで幅広く収めています。長いお話を読むのが苦手な方に。
『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』
万城目 学(著)
「人とはどこか違う」かのこちゃんと友達・すずちゃんの友情、犬の玄三郎と猫のマドレーヌの愛情をえがいたファンタジックな作品です。長い物語を読むのが苦ではない方に。
『さざなみ軍記』『ジョン万次郎漂流記』
井伏鱒二(著)
都落ちした平家一門の少年たちの成長を日記形式で描く「さざなみ軍記」、遭難後、たどり着いたアメリカ本土で学び幕末の日米交渉に活躍する少年の生涯を描いた「ジョン万次郎漂流記」など、史実を基にした作品集です。歴史に興味がある方に。
『小さき生物たちの大いなる新技術』
今泉忠明(著)
自然の優れた点を真似することで、効率のいい進んだ技術をめざす「バイオミミクリー(生物模倣)」について、平易でシンプルな言葉でわかりやすく紹介されています。細かい章立てで構成されているので、説明文が苦手な方にも少しずつ読み進めやすい一冊です。
岡本 法子
上本町校
『モモ』
ミヒャエル・エンデ(著)
時間泥棒と戦うモモ。モモを助ける老人達とのやりとり。ハラハラドキドキしながら読み進め、最後は生き方を考えさせられると共に心温まる。
『小さい旅みーつけた』
俵万智(著)
北海道から沖縄までの旅のエッセイ。エッセイでありながら、途中にいくつか俵万智本領発揮の短歌あり。
片岡 康二
上本町校
『天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災』
磯田道史(著)
自分自身と家族の命を守るため、過去の災害の歴史から未来につなげる知恵を学ぼう。人の器がわかる賢書です。
貫野 貴義
八木校
『いのちの食べ方』
森達也(著)
私たちが日常的に食べる肉、牛や豚や鶏、がどのように加工されて食卓にまで届くのか? という、普段は見えないものを文章により可視化した本です。生きるということは、死ぬ誰か、何かがあるということ。単に気持ちを暗くするような内容ではなく、考えさせる内容です。後半は、牛や豚や鶏を加工する仕事をしていた人、差別の問題にまで踏み込みます。
坂下 立起
生駒校
『アミ 小さな宇宙人』
エンリケ・バリオス(著) 石原彰二(訳) さくらももこ(絵)
少年ペドゥリート(ペドロ)は祖母とのバカンス中、宇宙人アミ(アミーゴ=友人の意味)に出会う。アミはペドロをUFOに同乗させ、本来の人間の生き方を彼に教える。
『自転車少年記』
竹内真(著)
自転車がきっかけで出会った草太と昇平。年月とともに自転車に対する向き合い方が変わるが、二人の人生(友情、恋愛、成功、挫折)の節目節目には必ず自転車があった。
『くちびるに歌を』
中田永一(著)
長崎県五島列島の中学校の合唱部が舞台。NHK音楽コンクールの出場に向け、部員それぞれが秘密や心の傷を抱え対立しながらも、次第にわだかまりが解消されていき、本番に挑みます。
島 翔子
高槻校
『そして、バトンは渡された』
瀬尾まい子(著)
産みの親から次々といろんな人に「親」の役目のバトンが引き継がれていきますが、主人公は様々な大人と暮らす中で、複雑な心境以上に、明るく前向きに人との関わりを大切に成長していきます。
『ライオンのおやつ』
小川糸(著)
若くしてホスピスに入り、人生の最後を過ごす主人公。ホスピスには思い出のおやつを再現する時間があります。生きていく中で、当たり前だったものごとの見方が変わる本です。
鈴木 敦士
西宮北口校
『約束——村山由佳の絵のない絵本』
村山由佳(著)
3編の物語が収められています。どの話もハンカチを片手に。言葉の一つ一つがそれほど難しくなく、4年生以上にお勧めです。
『ロードムービー』
辻村深月(著)
4編の物語のうち、表題作の「ロードムービー」が特にお勧め。子供二人の逃避行が綴られます。この物語のトリックに気づいたとき、思わず声が出るかもしれません。
『ぶらんこ乗り』
いしいしんじ(著)
ぶらんこに乗るのが得意な弟。作り話の天才の弟。その弟が残したノートが奇跡を生みます。
『わが子に伝える『絶対語感』』
外山滋比古(著)
語感が身についているかどうか、それはとても大切なこと。さらに、知っていることを読むことと、知らないことを読むときの違いを知り、後者を習得していくことは、まさに受験に直結します。
『昆虫はすごい』
丸山宗利(著)
国語で理科を学ぼう! 生物多様性と言うけれど、昆虫の多様性は本当に深いもの。これを読めば、今まで気づくこともなかったすぐそばの広大な世界に踏み込めます。
『植物はすごい』
田中修(著)
国語で理科を学ぼう! 植物の花、葉、茎、根、種、すべてに「すごい」秘密があります。身近にあるさまざまな植物の「すごい」秘密、気になりませんか?
『目の見えない人は世界をどう見ているのか』
伊藤亜紗(著)
物語文で大切なことは他者の理解。その一助になること間違いなしの説明文です。
目の見える人の世界のとらえ方と、目の見えない人の世界のとらえ方の違いを分かりやすく説明してくれています。
『百人一首という感情』
最果タヒ(著)
これは「解説」ではなく、詩人である筆者が感じたことを綴ったもの。一首一首に込められた想い、それを感じた筆者の感情が赤裸々に述べられています。短く区切られているので、無理せずに読み進めることができることもお勧めできる理由です。お気に入りの歌、見つけませんか?
瀧田 奈穂子
四条烏丸校
『冒険者たち ガンバと15匹の仲間』
斎藤惇夫(著)
ネズミたちの冒険と狡猾なイタチたちとの目まぐるしい攻防戦、知恵と勇気と仲間の絆を盾に戦うガンバたちから、自己犠牲の心、友情の大切さ、最後まで諦めない強さを学びました。ハッピーエンドばかりじゃないんだなという事を初めて学んだ作品でもあります。大人になった今読んでも涙するであろう名作です。
『霧のむこうのふしぎな町』
柏葉幸子(著)
ファンタジーの名作ですが、実際に自分にもこんな出来事が起こり得るかもしれないと淡い夢を抱かせてくれる本当に素敵な物語。小学生最後の夏休みをふしぎな町で過ごすリナと、個性豊かな住人たちとの心の絆が生まれていく過程が瑞々しく柔らかい筆致で描かれています。作品を通して彩り豊かな表現や言葉に触れてほしいと思います。
『大きな森の小さな家』
ローラ・インガルス・ワイルダー(著)
開拓時代のアメリカの一家族の生活を子供の目線から描いており、知らない国の知らない時代の物語でありながらなぜか懐かしく、ローラ一家の自給自足の生活に憧れました。かえで蜜を煮詰めて雪で冷やして作った飴に憧れてカナダ留学時に再現したのも良い思い出。家族という絆の温かさ、強さに心を打たれる不朽の名作ですね。
辻村 博之
草津校
『日本一わかりやすいエネルギー問題の教科書』
水野倫之(著)
タイトル通り、わかりやすい表現と内容で、しかも内容も充分に濃いものです。また、雑学的な知識もちりばめられていて、興味を持ちやすい一冊です。
露口 和男
和歌山校
『齋藤孝が読む カーネギー『人を動かす』(22歳からの社会人になる教室1)』
齋藤孝(著)
英語の原題は「いかに友人を獲得し、人に影響を及ぼすか」です。上に立つ者の気構えや、単なる自己啓発について書かれたものではありません。多様性・AIとの共生の中でも、人間関係の原則は、他者理解です。この一冊は齋藤孝さんがわかりやすく現代風に解説してくれた本です。原書・CD・マンガと横に拡げていける楽しみもあります。
『幕末の先覚者 橋本左内―幼なごころをうちすてた⼗五歳の決意(まほろばシリーズ)』
⼤津寄 章三(著)
福井県は全国学力・学習状況調査結果で屈指の好成績を収めています。そんな福井県では「啓発録」を熱心にとりいれているそうです。幕末にわずか27歳で切腹を命じられてこの世を去った越前国福井藩藩士の橋本左内。そんな橋本左内がなんと15歳の時に自分に宛てて書いたとされています。西郷隆盛は「同輩において橋本左内にはかなわない」と評しています。15歳の左内の気迫に心が揺さぶられることは必定でしょう。
『青い鳥』
重松清(著)
国語の教員が吃音(国語の先生なのに、言葉がつっかえてうまく話せない)という設定ですが、読み進めていくと感涙にむせびます。いじめの加害者になってしまった生徒、家庭を知らない生徒…、社会というのは成功者や芋の煮えたも御存じない者ばかりではないのです。「不寛容」という三字熟語が巷を席巻している昨今。大切なことは正しさや強さの中にだけあるのではないということを考えさせてくれる一冊です。
『見えない敵』
阿部夏丸(著)
年下のアキラのことを心配はしていますが、何一つできなかった自分に、「卑怯だな、ケンジは」という一言が刺さります。偽善者。真の善などまだわからない主人公ではありますが、この一言は心の奥深くに沈むことになります。子どもが感じる違和感には言葉にできないものが多くあります。それを自分とは違う「敵」と見なすのはすこぶる単純なことなのですが、心とは「見えない」ものなのです。時には残酷な決断を迫られることもあります。連綿と立ちはだかる「見えない敵」と戦う子どもたちのすがたに「がんばれ」と励ます気持ちを抑えることができなくなります。
戸倉 一
いずみ校
『二分間の冒険』『びりっかすの神さま』『ようこそおまけの時間に』
岡田淳(著)
岡田作品にはずれなし。今回は数ある作品の中から三冊を選んでみました。
『そして五人がいなくなる』
はやみね かおる(著)
夢水清志郎シリーズのうちの一冊。本の苦手な人でも、1ページ目から引き込まれることうけあいです。
『西の魔女が死んだ』
梨木 果歩(著)
クライマックスでは涙があふれでるかも。人前では読まないことをおすすめします。
『高円寺純情商店街』
ねじめ正一(著)
下町情緒たっぷりの直木賞受賞作品。短編集なので読みやすいですし、中学入試の素材文としてもよく使われます。
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』
東野 圭吾(著)
偶然つながった現在と過去。そこで行われる温かな手紙のやりとり。あらゆる悩みの相談にのる、不思議な雑貨店。「明日は今日より素晴らしい」作中の人物の言葉ですが、希望を失わずに生きていこうよ、という作者の声が行間から聞こえてくるようです。
『黒猫・黄金虫』
エドガーアランポー(著)
推理小説、怪奇小説の名手、ポーの短編集。日本の作家「江戸川乱歩」や、アニメの「江戸川コナン」といった名は、彼をもじってつけられたものです。少し古めかしい文体ではあるけれど、翻訳が素晴らしく、圧倒的な美文でつづられた、芸術的な作品集だと言ってよいでしょう。
『おーいでてこーい ショートショート傑作選』
星新一(著)
いわゆる「ショートショート」と呼ばれる超短編を集めた作品集。星作品は、テレビ番組「世にも奇妙な物語」で映像化されているものも多々あります。表題作は、かつて灘中学の入試問題にも使われました。
『老人と海』
アーネストヘミングウェイ(著)
キューバの老漁師サンチャゴと、巨大カジキの四日間にもわたる死闘。そののち、待ち受けていた運命とは…。
この作品を「面白い」と感じられる人には、フレデリック・フォーサイスの「帝王」をあわせてお薦めします。
『にんじん』
ルナール(著)
実の母に愛されない少年「にんじん」。母と子が、ほとんど本能的に憎みあう不幸な物語なのに、読後にはなぜか不思議な爽快感を抱かせます。世界的なロングセラーです。
西井 建太
王寺校
『阪急電車』
有川浩(著)
片道15分で走破してしまう小さなローカル線に乗り込んでくる、乗客の人間模様を描いた短編集です。
ストレートながらも柔らかい表現が多く、読みやすいことから読書入門編といった感じでしょうか(実際私が読書好きになったきっかけの一冊です)。
『3匹のおっさん』
有川浩(著)
還暦を迎えた同級生3人組が、何か楽しいことはできないかと、自警団を結成し、町の平和を守る話です。The・勧善懲悪。読みやすさ+後味の良さに秀でた作品です。
藤井 亜貴子
堺東校
『くもり ときどき 晴レル』
岩瀬成子(著)
すべて子どもが主人公の短編集。6話収録。タイトルの通り。よいことばかりではないけれど、その中で懸命に生きる子供たちの姿。「アスパラ」が好きです。
『絵とき ゾウの時間とネズミの時間(たくさんのふしぎ傑作集)』
本川達雄(文)/あべ弘士(絵)
中公新書から出ている生物学者の本川さんの著書を、小学校中学年から読めるようにした絵本。自然科学の入門書として。この「たくさんのふしぎ傑作集」「月刊たくさんのふしぎ」は見聞を広げるのによいです。シリーズの他の本もオススメです。
宮武 進吾
千里中央校
『オー・ヘンリ短編集』
「最後の一葉」「賢者の贈り物」などは、日本人にもよく知られたお話です。短編集なので気軽に手に取ってみよう。
『蜘蛛の糸・杜子春』
芥川 竜之介(著)
芥川龍之介は有名な文豪ですが、子ども向けの文章も多く手掛けています。
『船乗りクプクプの冒険』
北杜夫(著)
純文学の作家がふざけきって文章を書くとこんなにも面白くなる。マンガを読む感覚でどうぞ。
『こちらマガーク探偵団』
E.W.ヒルディック(著)
子どもたちが自分の特技を使って、町で起きた事件を解決します。シリーズものなので、気に入れば続きもあるよ。
山田 太郎
住道校
『小学5年生』
重松清(著)
思春期の始まり、切なかったり、不安な気持ちを隠したり、自分の気持ちに正直になれなかったり、初めて女子を意識したりする可愛い男子達。
母親の入院に不安がつのる『バスに乗って』を中心に、今後の入試対策としてもお勧めできる本です。
時間の空いたときに「心にほっこり」をしのばすのも大事なことです。
山辻 奈保
川西校
『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー』
ブレイディみかこ(著)
イギリスに暮らし、「底辺」と呼ばれていた学校へ進んだ中学校に進学する少年を、母の立場から描いた本。
多様性の一言で片づけられない、さまざまな「ちがい」を考える一冊です。
『おしまいのデート』
瀬尾まいこ(著)
深くつながりあった人との、別れにまつわる短編集。デートというタイトルがついていますが、人と人との繋がりを考える一冊。「ランクアップ丼」はぜひ読んでほしいです。

おススメ学習サイト(外部リンク)

文部科学省やNHKから、ご家庭での過ごし方の提案などが掲載されています。参考にしていただければと思います。

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