2019入試Web特別報告会① 大阪星光プロジェクトリーダーが語る合格への道標

記事の日付:2019/05/17

この記事は 2019年05月17日 に書かれたものです。
現在は状況が異なる可能性があります。

 

『大阪星光学院中・四天王寺中にやっぱり強い能開センターの秘密』
大阪星光プロジェクトリーダー:岸本 裕貴

2019入試Web特別報告会 プロジェクトリーダーが語る合格への道標

大阪星光学院中・四天王寺中にやっぱり強い能開センターの秘密

 2019年の大阪星光学院中入試で「82名合格」を達成した能開センター。これを牽引してきたのが能開の「大阪星光プロジェクト」です。また、「四天王寺プロジェクト」が牽引する四天王寺中入試の合格者数は過去最高の「118名合格」を達成しました。今回はこの2プロジェクトのリーダーによる「2019入試Web特別報告会」をお届けします(本内容は3月21日に実施されました「入試報告会」に基づいています)。

大阪星光プロジェクトリーダー

大阪星光プロジェクトリーダー

岸本裕貴

天王寺校における志望校別クラスで熱烈指導の傍ら、スーパー講師中学受験映像講座「Web難関中直前対策 大阪星光学院 算数」講師も務める。男子難関校への受験・算数指導に精通。

四天王寺プロジェクトリーダー

四天王寺プロジェクトリーダー

藤井亜貴子

志望校別日曜実戦・四天王寺クラス(天王寺校実施の女子受験生専用講座)の責任者及び国語担当を務める。女子を知り尽くした厳しくも優しい受験・国語指導のエキスパートとして定評あり。

大阪星光プロジェクトリーダーが語る合格への道標

岸本

 こんにちは。能開センター大阪星光プロジェクトの岸本です。2019年入試におけるプロジェクトの成果と活動についてご報告いたします。

 今年度、大阪星光学院中入試でみごと合格を果たした能開生は「82名」でした。数字にしてしまえば確かにそうなのですが、私にはむしろあと一歩で栄冠を取り逃した子たちを含め、実に能開生らしく力いっぱい戦ってくれた子どもたち一人ひとりの顔が、姿がまぶたに浮かびます。そして、彼らに寄り添えたことを心の底から誇りに思います。

能開生は星光の合否ボーダーラインで圧倒的に強い

 では、受験者数・合格者数・実質倍率の、ここ5年間の推移から確認していきます(図1)。

図1<図1>

 2017年を除けば、700名オーバーの受験者に対して300名程度の合格者です。注目すべきは倍率の高さで、2018年は2.6倍、2019年は2.5倍。
 これは同じ男子校の甲陽学院1.8倍や西大和学園の男子倍率1.8倍を大きく上回り、大阪屈指の人気校で高倍率と言われる清風南海の男子倍率2.0倍をもしのぎ、これに匹敵するのは東大寺学園の2.5倍くらいで、まさに実力・人気とも大阪男子のトップ校と言えます。

 学校の先生のお話によりますと、近年は大阪市内からの出願が増えているそうで、地元志向が強まっているようです。
 また、2018年から合格者数がやや抑えられています。これは同じキリスト教創立者を持つ兄妹校・城星学園との連携によって特別選抜制度が始まったためと思われます。ちなみに2018年には城星学園小学校より8名の進学がありました。

 次に、能開生の偏差値ゾーン別合格率を見てみます(図2)。

図2<図2>

 A~Eは偏差値ゾーンで、下に合格率をとってあります。まず、青色の2014~2016年の平均を示しましたグラフをご覧ください。Cが合格可能性の高まるゾーン、Dゾーンが緑色の点線・合格率40%、つまり競争率2.5倍のときの合格ラインと接しています。
 では、赤色の2019年のグラフをご覧ください。いずれも過去年を上回る合格率です。特にDゾーンにご注目いただくと、過去年の40%を大きく超えて70%を上回るとともに、Cゾーンをも上回っています。さらにEゾーンでも30%超えです。

 おわかりいただけると思います。今年の能開生たちがボーダー周辺で本当にねばり強くがんばったことが。プロジェクトをはじめ能開の志望校別対策もこの合格の一助となったものと自負しております。

国語に強く、しかも科目バランスが良い能開受験生

 今度は、科目別平均点を見てみましょう(図3)。

図3<図3>

 青色が受験者平均点です。まず、これをご覧ください。年度ごと、科目バランスにばらつきがあることにご注意ください。
おそらく2017年のバランスが理想に近い形だと思います。対比させるとよくわかりますが、2018年は国語が難し過ぎ、2019年は逆に算数が極端に難しくなり過ぎています。80点満点の社会より低いくらいですから。また、両年とも理科・社会のバランスも崩れています。

 平均点の上にのる赤色が合格者平均点との差異になります。各年度で合否得点差が最大であるのは算数で、やはり最後の決め手となるのは算数だと言えます。しかし年度により各科目の難易度がどうなるかわかりませんので、バランスの良い科目得点力を磨いておくことが大切です。

 こういう中で能開生の戦いぶりはどうかと言いますと、まず国語は安定した強さを誇っています。不合格者に開示される得点データを集約しますと、能開生の国語得点は受験者平均点を超え合格者平均点に迫るものです。では算数や理科はどうか。残念ながら有意なデータはないのですが、考えてみれば国語が取れた上に算数や理科が良ければ合格しているわけです。

 Ⅰ型(4科出願)・Ⅱ型(3科出願)の倍率は、2018年はそれぞれ2.5倍・2.7倍、2019年は2.3倍・2.9倍でした。つまり、4科有利・3科不利という結果だったのですが、今年の能開生のⅡ型での合格率は学校発表の34%を大幅に超えています。これはいま申し上げましたことを裏付けるとともに、能開生の科目バランスの良さを示すものだと言えます。

 ここで、これから大阪星光学院中入試に挑まれるご家庭の皆さまに、「合格への道標」として申し上げておきます。今年合格した子どもたちも初めから大阪星光学院中に合格できる力を持っていたわけではありません。また、先ほど示しましたようにボーダーからの合格者も多くいます。

 合格した子どもたちは、入試1年前はどうだったのか? さらにさかのぼり5年生になった頃はどうだったのか? 合格までの道が遠い子どもたちもたくさんいました。しかし、そこから2年間の奮闘で合格ラインまで駆け上っていったのです。お子さまを信じてあげてください。私たちが全力でサポートいたします。

受験学習の中で内容だけでなく、主体的に学ぶ姿勢も学ぶ

 お話を進めまして、大阪星光プロジェクトが考える合格までの指導スタンス、また合格に至るまでの講座システムやスケジュールについてご説明します。

 当たり前のことですが、学力の向上に偶然はありません(図4)。

図4<図4>

 毎日の積み重ね、不断の実行がすべてです。特にポイントなる点を申し上げます。まず、授業。一生懸命に授業をしているのは先生で、自分はただそれを聞いているだけという受け身の姿勢では学力は身につきません。「学んでいるのは自分、授業中も自分で考える」という主体的な姿勢が重要です。

 そして、宿題と直しこそ学習の本丸です。授業で学んだことをここで自分のものにします。だから、自分の力で解くことが大事です。アリバイで宿題や直しをやっている限り、学力は伸びません。頑張って身につけた力を試すのが確認テストです。完全制覇をめざして毎回真剣に挑むことで着実に力がついていきます。

 ただし、子どもたち皆が初めからこのようにできるわけではありません。私たちといっしょに合格に向かう学習の中で、内容だけでなく、正しい学習の進め方、主体的に学ぶ姿勢も指導していきます。私たちのサポートの中で、しだいに今申し上げたような正しいやり方と心構えも身についていくのです。合格のための頭脳と精神をトータルに育んでいきます。

「ゼミ」「土日講座」「集結特訓」、ホームとアウェイの講座連動システム

 能開の講座システムでは、ホームとなる所属校で平日実施の「総合講座」と、アウェイとなるエリア拠点校で土日実施の「土曜講座」「日曜実戦」、さらに全校集結しての入試シミュレーションともなる「集結特訓」との有機的な連動・連携によって、スパイラル状に学力・精神力両面で鍛えていきます(図5)。

図5<図5>

 ホームで学力の基礎となる部分をしっかりと培い、土日講座や集結特訓、また模試というアウェイで「実戦」を行い、力を試し鍛えます。実際の入試に近い形で、受験生としての自分を試しながら鍛えるわけです。その経験と結果を通して自分の現状や特性を知り、そのフィードバックをもとに再びホームで自分に磨きをかけ直して、次の戦いへと向かいます。この往復練磨学習を入試まで繰り返します。

大阪星光プロジェクトは能開生の挑戦を全力でサポートします

 日曜実戦では夏講明けより後期となって志望校別クラスが始まり、大阪星光入試に対応した本格的な指導と演習が開始されます。そこでは、日曜実戦での演習をはじめ、公開模試、集結特訓での模試、志望校別模試などすべての「実戦」結果を総ざらえした「個人分析表」も作成し、一人ひとりに最適の勝ちパターンを見つけ、合格に向けた具体策を練って実行していきます(図6)。

図6<図6>

 6年生後半の流れを確認します(図7)。

図7<図7>

 重要な節目となるのは7月・夏講前の「星光模試」です。ここで現状の自分と合格までの距離感をしっかりと噛み締めることが合格への近道です。できるだけ早く受験生として本気になることがポイントなのです。それが受験生としての本当のスタートです。

 そして、次々にやってくるスケジュールをただこなすのではなく、その1つ1つを自分の学びにできるかどうかが勝敗の分かれ目です。能開センターには今まで培ってきた合格への強力なノウハウやシステムがあります。私たち大阪星光プロジェクトは最適の教材、合格に十分な知識やツールを、大阪星光入試に挑戦するすべての能開生に提供するとともに、最後まであきらめることなく一人ひとり違う個性に粘り強く寄り添い、合格へと導いてまいります。 私たちは、能開生たちの勇気ある挑戦を全力でサポートいたします。それが私たちの変わらぬ挑戦です。ご期待ください。