東大寺プロジェクト社会リーダーが語る“合格指南”

記事の日付:2017/07/27

この記事は 2017年07月27日 に書かれたものです。
現在は状況が異なる可能性があります。

 

『ワンランクアップをめざせ!2017夏・社会学習へのアドバイス』
東大寺プロジェクト社会リーダー 天雲 寛

東大寺プロジェクト各教科リーダーが語る“合格指南”

ワンランクアップをめざせ!
2017夏・社会学習へのアドバイス

 今年も能開センターの“熱い夏”が始まります。受験学年はもちろんのこと、各学年とも一年の中で一番多く時間がとれるこの夏が自分を1ランクアップさせ、次のステージをめざす飛躍の季節となります。
このチャンスを最大限に活かすため、東大寺プロジェクト各教科リーダーがこの夏の過ごし方を語ります。アドバイスを上手に活かして、充実の夏にしてください。

東大寺プロジェクト
社会リーダー

天雲 寛

5年生は映像ゼミのメリットを活かして1学期の復習を

 5年生の夏期講習は1学期の地理分野のまとめを行います。「日本の農業」「日本の工業」「日本の貿易」、それに近年注目度が非常に高い「世界遺産と環境問題」です。これらは文部科学省の指導要領で重要テーマとして取り扱われていますが、入試でも頻出の最重要テーマです。

 5年生になって本格的な社会学習、しかも第一関門となる地理分野です。授業後、家庭での映像学習では、この4テーマだけでなく、併せて1学期に学習したテーマの復習もしましょう。自分の「到達度判定テスト」「中学受験公開模試」の結果を点検して、苦手テーマの克服をこの夏の計画にきちんと組み込んでおきましょう。挽回には絶好の機会です。

 夏休みの合間に、気分転換を兼ねて、歴史マンガを読むこともお勧めです。2学期社会のテーマは日本の歴史がメインとなります。自分に興味づけをして、歴史学習の下地を作っておきましょう。特に東大寺学園をめざす人は歴史を絶対に得意になることが大事です。

 その東大寺学園を含めて、最近は難関中入試でも重箱の隅をつつくような奇問は出題されません。むしろ教科書ベースの知識に基づいて、それがどれだけ自分の知識として本当に身についているかを問う真正面からの出題で、きちんと学習すれば必ず合格点がねらえます。
 だから、「4科は労が多そうだ」というだけの安直な3科選択は避けてください。3科であれ4科であれ、本気で自分に向き合うことが中学受験の本道です。逃げずにチャレンジすることが合格につながるのです。

 なお、5年生社会は「映像ゼミ」を通じての学習で、この夏期講習も映像ゼミでの実施となります(6年生ではすべてライブでの授業です)。
 映像ゼミというのは、個人ごとの自由視聴でも、流れる映像をただ見ているだけというものでもありません。ふつうの授業と同じように教室に集まり、担当の先生の監督指導の下に実施し、違いは社会の授業そのものは映像中のスーパー講師が行うということだけです。毎回、宿題も出しますし、確認テストも行います。月例のテストもあります。

 映像ゼミには、映像ゼミならではのメリットもあります。授業日以降、能開の会員サイトを通じて家庭で同じ授業をくり返し視聴できるということです。これを存分に活用ください。また、家庭での映像による自主学習に慣れることは、中学生高校生になってからも大いに役立ちます。

6年生は「一問一答集」を中心にこれまでの総まとめを

 6年生は夏までに単元学習をすべて終え、夏期講習では入試最頻出テーマに絞った総復習を行います。また、夏の間は夏直前に配付します「社会科一問一答問題集」を各自で進めてもらいます。

 この「社会科一問一答集」は変化する入試に合わせて内容を毎年アップデートしていますが、特に今年は新編テキストに対応させた上で、最近の入試で重視される社会教科書により即した内容へと大幅な改訂を加えました。これを使って自分の現在の知識定着度を測り、まず社会知識の総点検と総復習を進めてください。

 ただし、難関中の入試では単純な知識のインプットとアウトプットでは対応できません。そこでは統計資料、グラフや図表を絡めて、自分の知識の再現性や活用力が厳しく試されます。このことへの対応力養成の1つとして、夏の集結特訓では東大寺学園などをめざす「βクラス」、洛南高附属などをめざす「女子最難関クラス」において、社会の指導も導入します。

 さらに秋からは、4科受験生の学習効率化のねらいも込めて、「大阪星光・東大寺Express」(全20回)という自学自習教材を配付します。この教材には難関社会の代表校として2校の校名を挙げていますが、難関校全般の対策教材になるように創意工夫を凝らしています。短時間で演習でき、詳細解説を読んでポイント学習が可能な便利なツールになっていて、入試での出題ヒット率も群を抜く能開社会科自信の教材です。

 入試での社会は、当日の番狂わせが少ない最も安定した科目です。いわゆる当たりはずれが少なく自分の持てる力を発揮できますので、他科目での万一の失敗をカバーし最後の決め手になる科目だと思います。とりわけ東大寺学園についてはそうだと言えます。ご存じのように4科均等配点だからです。受験者平均70点前後の良問ぞろいで、平素の得点をほぼ期待通りに獲得できる科目です。

 8月末からの後期日曜実戦では「東大寺クラス」をはじめ各志望校別クラスが開講します。そこでは志望校合格に向けて、より実戦的な演習を行い、さまざまな統計資料や図表の読み取りパターンを学んでいきます。
 また、テストで学ぶということも非常に重要なことです。志望校別模試や中学受験公開模試でも重要問題は繰り返し出題し、「テスト時に活用できる知識」として習熟するまで再インプット・アウトプットしながら磨きをかけていきます。