社会主任が語る“合格指南”

記事の日付:2016/07/21

この記事は 2016年07月21日 に書かれたものです。
現在は状況が異なる可能性があります。

 

2016夏・学年別 学習攻略ポイント
『夏を制する者は受験を制す』
社会主任 天雲 寛

社会主任が語る“合格指南”

「夏を制する者は受験を制す」
2016夏・学年別 学習攻略ポイント 社会

 7月下旬から始まる子どもたちの“熱い夏”「夏期講習」「夏の集結特訓」に先立って、能開センターの科目主任にこの夏の学習攻略ポイントを学年別に語ってもらいました。また、能開の各科目の特長も聞きました。「夏を制する者は受験を制す」ともいいます。この夏を充実した時間にきっとしてください。

天雲 寛

社会主任

天雲 寛

2016夏・学年別 学習攻略ポイント

2016夏・学年別 学習攻略ポイント 小5社会

5年生は「この夏、本格的な社会の学習方法を身につけよう!」

天雲

 5年生は、この夏の「夏期講習」では「映像ゼミ」として4日間学びます。このうちの3日間は、1学期ゼミで学んだ「第一関門」ともいうべき地理分野の最重要テーマの総復習です。「日本の農業」「日本の工業」「日本の貿易」の各テーマとして整理していきます。

 5年の夏のうちに、地理分野をきちんと固められるかどうかは非常に重要です。なぜなら、秋からは「第二関門」である歴史分野に本格的に突入していくことになるからです。後に残してはいけません。もし地理でつまずいているテーマがあれば、この夏のうちに必ず克服しておきましょう。能開の「映像ゼミ」だからこそ、絶対にできるはずです(くわしくはあとでお話しします)。

 あと1日は「世界遺産と環境問題」がテーマです。どちらも近ごろの入試では必ず出題されるテーマです。世界遺産には歴史的な背景をもつ文化遺産とともに自然遺産がありますし、環境問題も地理の問題と関連づけてよく出題されます。そこでここで整理しておくわけです。

 特に世界遺産の話題は、日本で新しい世界遺産が登録されるたび、テレビなどでも取り上げられてきました。2013年に「富士山」、2014年に「富岡製糸場」、2015年に「明治日本の産業革命遺産」と立て続けに登録され、今年もまもなく、「国立西洋美術館」が日本の世界遺産に加わります。あわせてちょうど20になりますよ。ふだんから関心をもつようにしてください。

2016夏・学年別 学習攻略ポイント 小6社会

6年生は「『社会科一問一答問題集』で、まずA・Bレベルまでのマスターを!」

 6年生には夏前に、来年度入試対応の「社会科一問一答問題集」をわたします。これは自学自習できる、教科書内容を含んだ知識事項の総ざらえ問題集であり参考書です。これを入試までくり返しくり返し使い込んでいきます。入試での難易度に応じて、全問にA・B・C・Dの4レベルをつけてあります。この夏は、まずA・Bレベルまでチェックし、マスターするようにしてください(ただし、クラスによって異なりますので、先生の指示に従ってください)。

 この「社会科一問一答問題集」は、能開社会科チームが長い年月をかけて育ててきたものです。最初はたった50問でスタートしました。今では約2500問と入試出題事項をほぼ網羅できています。内容的にも、毎年の入試問題、教科書の改訂などに応じてアップツーデートしています。たとえば、「士農工商」が教科書から消えたのを受けて、ズバリ問う問題としてははずし、解説知識としては残しました。「社会科一問一答問題集」は「答え→問題」へと逆に読めば、定義集です。あいまいな知識をくっきりと明確化させていくのに最適のツールです。上手に活用してください。

 さて、夏期講習では8日間の授業を予定しています。でも、それが夏の社会の学習だと思ってはいけません。入試に向けて「社会科一問一答問題集」を中心に家庭学習を進め、それに夏期講習での授業を加えるというスタンスで臨んでください。ただし、「社会科一問一答問題集」の学習に時間を長くとり過ぎてもダメです。4科のバランスを取りながら、計画的に少しずつ進めるのが最適の学習法です。そのことを含めて、夏の学習は担任の先生の指示に従ってください。

 夏期講習自体についていえば、夏までに地理、歴史、公民のすべてのテーマを終えますので、これまでの1つ1つのテーマを、ここでもう一度横断的に学び直し、いわばタテ糸にヨコ糸を通していく形で、応用問題にも対応できる広がりのある知識を編んでいきます。だから、ここで取り扱う問題は入試のような総合問題となり、「社会科一問一答問題集」で鍛えた知識を実戦的に試してみるということになります。

難関社会入試に向けては“Express”教材を用意

 受験に向けていいますと、9月からは入試実戦演習に入ります。3・4科選択入試が広くいきわたって以降、社会の入試問題自体は比較的取り組みやすくなりました。出題の仕方はともあれ、どこの学校も教科書重視で出題されるようになったからです。

 そういう中にあって、一段高い難度の入試を課す学校があります。男子校の東大寺学園と大阪星光学院です。確かに教科書内容に基づく出題なのですが、資料等の読み解きや解答までの処理に総合的な知識や判断が要求され、単なる知識対応では太刀打ちできないのです。

 能開センターでは学校別の入試出題傾向に対応するため、「志望校別模試」を実施しています。この7月24日には、灘中模試、四天王寺中模試、大阪星光学院中模試の各第1回が、冬にかけてはこれらの第2回模試、また西大和学園中模試、東大寺学園中模試が実施されます。

 わが社会科をはじめ各科目チームは、直近までの入試を精密分析し、精力を傾けて各校の予想問題を毎年作成しています。しかし、この志望校別模試はあくまで到達した実力の測定のためのものです。実力の練磨自体には別の工夫や努力が必要となってきます。

 そこで、社会科としてそのために編み出しましたのが「東大寺Express」であり「星光Express」なのです。演習形式ですが、自学自習にも有効な教材として作成しましたので、解説を徹底充実させています。頭に入りやすいよう予備校講義風といいますか、語り口調でまとめてあります。

能開の社会の特長――特に、独自の「映像ゼミ」について

天雲

 最後に、能開の社会の特長についてです。これは社会に限ったことではないのですが、効率よく合理的に学習していくというのが能開センターの基本学習方針です。そういうこともあり、能開では社会は2年間のカリキュラムで入試に対応しています。

 しかし、5年生からの社会学習をより着実なものとするため、4年生後半から先行して社会を選択講座として受講できるようにしました。先に「第一関門」と表現しましたが、社会でのつまずきは初めに学ぶ地理分野で起こりがちです。そこで4年生での学習内容は地理分野の導入と社会学習法に限ったものにしています。

 さて、この4年社会、そして5年社会は「映像ゼミ」として学習します。4年社会が今年で3年目、5年社会は今年からです。最初、「映像で身につくのか」といったご懸念の声もいただきました。でも、今はその学習効果を実際にお確かめいただき、その実績に基づいてご安心の上、広く受け容れていただいております。

 実際、5年社会での「映像ゼミ」実施前後で各種テストのデータを比較検討しましたところ、個々の問題で上回ったり下回ったりということはありますが、トータルでいえば以前を上回る受講効果となっています。また、4年社会に関しましても、その受講効果は5年の社会テストでの数値となって明確に表れています。

 なぜそうなのかといいますと、能開センターの「映像ゼミ」は単に映像を見せて終わりというものではないからです。2つの大きな特長があります。1つは「授業」として実施するということです。

 「映像ゼミ」担当の先生がつき、出席をとり、宿題を集め、確認テストを実施します。そして映像が流れる中、映像の先生といっしょに子どもたちに呼びかけ、発声や動作を促します。また、机間巡視し、子どもたちの受講姿勢を正したり、理解を助けたりします。授業後はクラス担任への報告を行います。こうした1つ1つがしっかりした受講効果を保障しているのです。

 それともう1つ。反復受講が何度でもできるということです。授業日以降、家庭でインターネットの能開センター・会員サイトを通じて、1年中、教室で受講した「映像ゼミ」が視聴できます(本科ゼミはその年度中、講習はその講習中はいつでも可)。初めに言いました、つまずいているテーマの克服も、だからこそスムーズに可能なのです。

 こんなお声を頂戴しました。テスト前はいつもお子さまの復習にお付き合いされ、いっしょに「映像ゼミ」をご覧になるそうです。「先生の元気な授業で、子どもより先に私の方が日本アルプスの3つの名前を覚えてしまいました」とあるお母さまからでした(笑)。

 いっしょに最後までがんばりましょう! 悔いのない夏を過ごしてください! では教室で!

科目主任4人が語る“合格指南” 2016夏・学年別 学習攻略ポイント